キユーピーと協業で実現した物流革新、イノベーション大賞を受賞

キユーピー、流通3社の共同配送で物流革新

2023年7月4日、東京都内で行われた「製・配・販連携協議会」の総会において、キユーピー株式会社、キユーソー流通システム株式会社、加藤産業株式会社による共同プロジェクトが「サプライチェーンイノベーション大賞2025」の優秀賞を受賞しました。これにより、各社が協力して進めた物流改革が注目されました。

受賞の背景

この賞は、サプライチェーン全体の効率化を促進するため、製造や流通、小売といった各段階の協力を目的としています。具体的には、共同配送におけるASN（事前出荷情報）の活用を拡大し、待機時間や不要な作業を削減することを目指した取り組みです。この取り組みは、物流環境の改善が急務となっている中で実施されました。

取り組みの内容

このプロジェクトでは、主に3つの施策を採用しました。

1. 物流改革の標準化
各メーカーが持つ異なるシステムや出荷指順を一元化し、キユーソー流通システムで統一。これにより、個々の企業が抱える問題を最小限に抑えました。

2. 納品先の拡大
標準ASNシステムを活用することで、小売センターへの検品作業を効率化。これにより、より多くの卸業者が連携しやすくなり、作業の負担が軽減されました。

3. 最大限の効果の追求
物流機材の適切な使用やデジタル化を促進することで、積載効率の向上を図りました。

成果の実績

この取り組みの成果として、以下のような具体的な結果が得られました。

- 運送業者側:

- ドライバーによる検品作業ゼロ
- 納品時の荷役作業ゼロ
- 1運行あたりの納品数量を15%増加

- 荷主側:

- 入荷検品時間を93%削減。SKU検品作業からパレット検品作業へ移行し、大幅な時間短縮を達成。

今後の展望

受賞を契機に、キユーピーは今後も加工食品業界における持続可能な物流を構築すべく、さらなる標準化やパッケージの普及に向けて努力していく方針です。これにより、業界全体の効率化に寄与し、より良い流通環境を提供することを目指します。

この取り組みは、業界のさらなる発展を促す重要なステップであり、物流の効率化に向けた模範事例として広がりを見せる可能性があります。