ドローンが見守る！東庄町の通学路安全見守りプロジェクトに迫る

ドローンが見守る！東庄町の通学路安全見守りプロジェクト

今、全国の自治体が子どもたちの安全確保に向けてさまざまな取り組みを進めていますが、その中でも特に注目を集めているのが、千葉県東庄町で始まった「ドローンを活用した通学路安全見守り事業」です。この新たな取り組みは、2025年12月15日から実施されることが決定し、学校周辺の安全確保をめざして様々な技術を駆使した実証実験が行われていきます。

事業の目的と背景

本事業は、東庄町及び教育委員会が共同で推進しているもので、児童・生徒の安全な登下校支援だけでなく、教職員の業務効率化を図ることも目的としています。近年、ドローン技術の進歩に伴い、様々な分野での活用が期待されており、教育の現場にもその波が広がっています。特に中学校では、前年に実施された実証実験の成果を受け、本年度はドローンドックを各学校に設置し、さらなる運用の拡大を図っています。

実証実験の詳細

この取り組みは、まずフェーズ1として、2025年12月15日から2026年3月31日までの期間に東庄町立の東庄小学校と東庄中学校にて実施されます。このフェーズでは、主に学校敷地内でドローンが飛行し、児童・生徒の登下校の様子を見守ることが目的です。具体的には、毎週4日間（小学校2日、中学校2日）を基本に、エリアを限定した自動飛行を行います。また、必要に応じて条件付きでの撮影も行われる予定ですが、常時録画は行われません。

東庄町の特色

特に注目すべきは、各学校にドローンとドローンドックが設置される点です。東庄町では計4機のドローンが常設されており、有資格者による管理体制のもと、遠隔操作で自動運航が実施されます。さらに、今後は職員室などでその映像を共有できるシステムの構築や、AIを用いた異常検知機能の導入も検討されています。これは、全国的に見ても非常に先進的な取り組みといえるでしょう。

今後の展望

今後、フェーズ2として通学路上空での見守り運用が計画されています。この時期には地域住民や保護者向けの説明会が開催され、理解を深めながら進められる予定です。このプロジェクトが成功すれば、他の自治体へも広がっていく可能性があります。

プライバシーへの配慮

もちろん、児童・生徒および地域住民のプライバシーには十分な配慮がされており、撮影は見守りに必要な場合に限られ、民家内部などのプライベートな空間を撮影することはありません。また、撮影データは約2週間後に削除されるため、安心して利用できる仕組みが整えられています。

このプロジェクトの実施にあたり、岩田町長は「ドローンを活用して先進的な取り組みを進め、データの蓄積と検証を進めたい」と語っています。また、石橋教育長は「見守り業務の効率化が進むことで、これをきっかけにプログラミング教育など、教育分野への展開も考えていきたい」と期待を寄せています。

このドローンを使用した見守り事業は、今後の教育現場において大きな変化をもたらすかもしれません。皆さんもぜひ、その進捗を注目してみてはいかがでしょうか。