福智町に誕生した天郷醸造所が新しい酒造りの幕開けを迎えた！

福智町に新たに誕生した天郷醸造所の挑戦

2025年9月1日、福岡県田川郡福智町に位置する株式会社天郷醸造所が、酒類製造免許を正式に受理されました。この発表は、5か月間にわたる申請期間を経て実現したもので、多くのサポーターの応援があったからこそ成し得たものです。

天郷醸造所は、地域再興を目指し、福智町の魅力を最大限に生かした独自の酒造りに挑戦します。その先駆けとして、独特な製品ブランド「在る宵」を展開し、地元の農家が育てた無農薬の米を使った酒造りを進めています。

酒造りの旅の始まり

代表取締役の中山雄介氏は、酒造免許の交付に際し感謝の意を表し、無事に酒造りをスタートできることへの心の高まりを語りました。彼は地元の農家とのつながりや、地域の期待がこの酒造りを一層特別なものにしていると述べ、その思いを一滴一滴の酒に込めていくことを誓いました。

創業当初は、建物や設備が完成したにもかかわらず、資金繰りの厳しさから実際の操業には苦しみが伴いました。それでも、地域の応援やさまざまな出会いのおかげで今年の秋には本格的な酒造りを開始できる見込みです。

天郷醸造所が大切にする3つのこだわり

天郷醸造所では、特に次の3つのポイントにこだわりを持って酒を造ります。

1. 米へのこだわり: 地元の無農薬米「ヒノヒカリ」と、信頼のおける酒米「山田錦」を積極的に使用。地域の魅力を引き出す酒造りが求められています。

2. 水へのこだわり: 自然の恵みを最大限に活かした井戸水を使用し、そのミネラル成分が発酵を助けることで、独特な風味を湛えたお酒が生まれると言います。

3. 副原料へのこだわり: 地元で栽培された無農薬の果物やハーブを使用し、季節感を活かしたいわゆる「手作り」を意識した製品が揃います。

初出荷に向けたスケジュール

天郷醸造所は初回出荷を2025年10月中旬に予定し、9月からの各種製造スケジュールを策定し進行中です。最初の仕込は「緒奏」を名付け、その後もさまざまなプロセスを経て、地域ならではの酒を市場に提供できることを目指しています。

地域と共に未来を切り開く

福智町という地域の特性を生かしながら、日本全国、さらには海外へとその存在を発信する天郷醸造所の挑戦はまだ始まったばかりです。「在る宵」が生み出す酒は、ただの飲み物に留まらず、人と人を繋ぐ架け橋となることを期待されており、今後の展開が大いに楽しみです。

酒造りを通じて地域の復興や価値の創造に寄与しようとする天郷醸造所の物語を、ぜひ皆様も見届けてください。彼らの酒が生まれ育つ土地の魅力を感じながら、その味わいを楽しみにしている多くの人々の心を打つことでしょう。