魂を救済する画家、馬場敬一の個展がYUGEN Galleryで開催

馬場敬一の個展「死と再生のイニシエーション」

2024年11月8日から11月25日まで、東京都港区に位置するYUGEN Galleryにおいて、画家・馬場敬一の個展が開催されます。今回の展覧会は、彼が自身の人生の中で経験した痛みや苦しみに向き合い、それを作品として表現するものとなっています。

社会的弱者の声を描く画家

馬場敬一は、社会的弱者やその悲哀をテーマにしてきたアーティストです。彼の作品は、かつて虐げられた民族や性的搾取の対象となった女性たちの痛みに焦点を当てています。これまでにも、そのテーマを様々な形で表現し続けてきましたが、今回の個展では新たに「RESIN 死と再生」というシリーズに挑戦しています。

合成的な神話的世界観

「RESIN 死と再生」では、彼のモチーフは自分とドクロ、女神に絞られています。彼の作品には、極めてナラティブな神話的世界が広がっています。具体的には、積層ダンボールに施された絵画に細かな傷を施し、その後で樹脂を使って硬化させるという独自の手法で制作されています。このような手法により、自己を再構築するようなプロセスが示唆されています。この過程は、まるで死んだ魂の再生を象徴しているかのように感じられます。

自身の経験から生まれた作品

馬場は3年前に自身が体験したうつ病をきっかけに、作品を通じて自己救済を図るようになりました。彼は「（作品は）無宗教の私が自己救済を目的に描く、オリジナルの神話的世界です。傷や痛みの先にある生命の姿が、私の眼前に力強く現れることを願い祈るように制作しています」と語ります。これは、彼のアートに生命が宿る理由でもあります。

展覧会の詳細

開催概要

- タイトル: 死と再生のイニシエーション
- 期間: 2024年11月8日（金）～11月25日（月）
- 開館時間: 平日13:00～19:00、土日祝13:00～20:00（最終日のみ17:00まで）
- 入場料: 無料
- 場所: YUGEN Gallery（東京都港区南青山3-1-31 KD南青山ビル4F）

馬場敬一の作品は、見る人に深く迫るメッセージを持っています。肉体と魂を振り絞る彼のアートの世界を是非、直接体験してみてください。彼の作品には、ただのアートを超えた生命への深い問いかけが込められています。展覧会の詳細情報は、公式サイトやSNSにて随時更新されますので、チェックしてみてはいかがでしょうか。