富山県警とAUTHENTIC JAPANの新たな協力関係
2026年5月27日に、富山県警察とAUTHENTIC JAPAN株式会社が山岳遭難時の捜索活動に関する協定を締結しました。この協定の目的は、富山県内で発生する山岳遭難の際に、ココヘリの技術を活用して遭難者の位置を迅速に特定し、捜索活動を効率化することです。
協定の締結式は立山黒部アルペンルートの室堂ターミナル展望台で行われ、富山県警察本部長の髙木正人警視長とAUTHENTIC JAPANの代表取締役社長・久我 一総が出席。その際には、ココヘリの発信機とドローンを使ったデモンストレーションも行われ、捜索の流れが紹介されました。
山岳遭難とココヘリの役割
富山県は、室堂や剱岳など登山者に人気のある山々が多くありますが、急な天候の変化や複雑な地形のため、遭難時の捜索活動が困難になることがあります。このような中で、ココヘリは小型発信機から発せられる電波を受信し、遭難者を迅速に特定できる会員制捜索サービスです。ドローンやヘリコプターを使用することで、地上からの捜索が難しい場所や広範囲にわたる探索を支援します。
今回の協定締結により、富山県警察の山岳警備隊は、ココヘリの発信機と受信機を活用し、迅速な捜索活動を行う体制を強化します。
ドローンによる効果的な捜索デモ
協定締結式の後、ココヘリ発信機を装備した対象者をドローンで探索するデモンストレーションが行われました。山岳地域は視界不良が多く、地上隊員による目視捜索には時間がかかるため、ドローンの活用により捜索の時間短縮と隊員の負担軽減が期待されています。
山岳警備隊による発信機の貸出制度
富山県警察では、登山者がココヘリを持っていない場合に備え、富山県が所有する発信機を無償で提供する貸出制度を設ける予定です。貸出は室堂警備派出所、剱沢警備派出所、馬場島警備派出所の3カ所で行われ、登山者にこのサービスを周知するためのポスターやリーフレットも用意されています。
貸出時に配布されるリーフレットは発信機の利用方法や返却方法を説明し、遭難時の迅速な捜索を促進します。返却は指定された各警備派出所の隊員に行うか、無人時は設置された返却BOXを利用するシステムが整えられます。
協定締結に対する期待
富山県警察本部長の髙木正人警視長は、今回の協定締結が山岳遭難時の捜索・救助活動において意義深いものであるとし、山岳遭難が増加する中で、より迅速かつ的確な対策の必要性を強調しました。登山者に安全に利用してもらえる環境を整えていくことが重要だと述べています。
同社の久我社長も、今回の取り組みが捜索・救助にかかった費用や時間を劇的に減らす新しいアプローチであると評価し、登山環境の安全性向上に貢献したいと語っています。
ココヘリとは
ココヘリは、民間のヘリコプターを利用した山岳遭難者の捜索サービスです。このシステムは、発信機からの電波を受信し、ヘリやドローンを用いることで、従来の目視捜索に比べて捜索時間を短縮することができます。会員は専用の発信機を持って登山し、万が一の事態に備えることができます。
このように、今回の協定締結は富山県にとって、事故発生時の迅速な救助体制の構築を目指す重要な一歩と言えるでしょう。