セゾンテクノロジーの新製品「HULFT10」について
セゾンテクノロジーは、デジタル・トランスフォーメーション(DX)が進む中、企業のITシステムを支える新しいバージョンのファイル連携ミドルウェア「HULFT10」を発表しました。この新製品は、2024年12月10日より提供が開始される予定です。
デジタル変革における課題
昨今、IT環境の急速な変化が求められていますが、企業の基幹系システムは、古いメインフレームやオンプレミスのシステムに依存し続けているのが実情です。これに伴い、データ連携に関するニーズが高まる一方で、IT技術者が不足しているため、多くの企業はデータ連携に困難を感じています。そこで、セゾンテクノロジーの「HULFT10」は、クラウドとオンプレミス両方の環境で安全にデータ連携を実現し、その運用の効率化を図ることを目標としています。
HULFT10の概要
「HULFT10」は、1993年からの歴史を持つファイル連携ミドルウェア「HULFT」の最新バージョンです。この新しいVersionは、以下の3つのポイントに重点を置いて機能強化されています。
1. 利用範囲の拡大
「HULFT10」は、クラウドサービスと伝統的なオンプレミス環境の両方に対応し、幅広いプラットフォーム(メインフレーム、オフコン、Linux、Windows、コンテナプラットフォーム)でのデータの送受信を可能にします。また、システムのボトルネックを解消するために、設定やログ情報を外部DBに移行することもできます。
2. 運用性の向上
データ転送の効率性を大きく向上させるため、新しい圧縮方式が導入され、転送速度は約1.4倍、特定環境では5倍に向上しました。さらに、コンテナプラットフォーム向けに従量課金制度が採用され、コストの最適化が図られます。
3. セキュリティ強化
「HULFT10」では高度なデータ暗号化技術が採用されており、データの安全な転送を実現します。データの復元が不可能である削除機能も搭載され、クレジットカード情報などの重要なデータを保護します。
製品ラインアップ
「HULFT10」には、多様なプラットフォームに対応した製品ラインアップが用意されています。具体的には、Windows向け、Linux向け、AIX向け、IBMi向け、zOS向け、コンテナプラットフォーム向けなどがあります。また、ネットワーク環境においてもセキュアなデータ中継を行うための「HULFT10 Smart Proxy」や、統合管理を可能にする「HULFT10 API Gateway」などの関連製品も豊富に揃っています。
企業の支援を目指して
セゾンテクノロジーは今後も、企業が抱える情報システムの課題解決に貢献するとともに、生成AIなどの新技術との結合を進め、さらなるデータ活用を促進していく方針です。これを通じて、データを安全に活用できる環境を提供し、企業のビジネス変革を支えます。
セゾンテクノロジーは、グローバルに展開しているITサービスやデータ連携製品の提供を通じて、データ活用が容易な社会の構築に向けて邁進していくことでしょう。