梅ボーイズが雹被害を克服するクラウドファンディングをスタート
和歌山県みなべ町に本社を置く株式会社うめひかりの『梅ボーイズ』が、この度クラウドファンディングプロジェクト「歴史的ひょう被害。傷ついた梅を救済して、日本の梅を次世代に繋ぎたい。」を2025年5月10日に開始しました。このプロジェクトでは、雹によって傷ついた梅の有効利用を図り、その成果を通じて日本の梅文化を次に引き継いでいくことを目指しています。
雹による深刻な被害
2025年4月、和歌山県は大規模な雹被害に見舞われました。この影響で、梅の実が大きく減少し、平年の約58%しか残らなかった結果となりました。雹の衝撃で多くの実が傷つき、商品化が難しくなる恐れがあります。そのため、梅ボーイズの農園でも、残った梅の約90%が雹で傷を負ってしまっています。この二年間の凶作は、国産の梅需要の危機を引き起こしていると言えるでしょう。
若い世代の農業への参入が減少する中、梅ボーイズはこのプロジェクトを通じて傷ついた梅を救うだけでなく、農業そのものの収益性を高める助けをしようと考えています。自然災害に強い農業の実現を目指し、梅をテーマにした新たな商品開発をスタートします。
クラウドファンディングの目的
水と土に恵まれた紀州の地で育まれた紀州南高梅の質は極めて高く、傷がついてもその美味しさは変わりません。このプロジェクトでは、雹で傷ついた梅を有効に活用し、新しい商品の開発を促進します。具体的には、無添加の梅肉チューブや梅肉を利用した調味料、おやつを展開していく予定です。特に、料理家との協力によって、梅と他の食材を組み合わせた新しい味の提案も行います。
主な取り組み
1.
無添加梅肉チューブの普及: 雹で傷ついた梅をペースト状に加工し、無添加の梅肉チューブとして市場に提供します。天日塩と紫蘇のみを使用した梅ペーストを特別価格で提供する予定です。
2.
新商品の開発: 調味料を料理家と共同で開発し、和歌山特産のぶどう山椒と組み合わせた新しい商品を生み出します。この商品は、梅のフルーティな味わいを活かしつつ、料理に幅を持たせるものです。
3.
発酵技術を利用した梅酒の製造: これまでの甘さ重視のリキュール型を脱し、梅の香りを引き出した「醸造酒」を開発し、自社醸造を目指します。
4.
携帯性に富んだ梅肉おやつの提供: 南高梅を使用した、自然素材だけでできたおやつも開発中です。持ち運びしやすい形状で、エネルギー補給として利用できます。
クラウドファンディング詳細
このプロジェクトのクラウドファンディングは、2025年5月10日から7月29日まで実施され、目標金額は300万円です。支援のリターンとして、梅肉チューブや新商品、梅酒などが予定されています。詳細情報は
こちらで確認できます。
梅ボーイズの背景
梅ボーイズは、「日本の伝統食である梅を未来に残したい」という思いで集まったメンバーたちです。彼らは無添加の梅干し製品を追求しており、国内外の消費者に梅の魅力を広めるため、SNSや動画配信を活用しています。農業の楽しさとやりがいを若者に感じてもらうため、次世代の農業モデルを構築しているプロジェクトです。
代表の山本将志郎さんは、北海道大学薬学部を卒業後、故郷の梅産地の高齢化を通じて農業の持続可能性について考えるようになりました。彼は、農業への新しい風を吹き込む人材育成に取り組んでいます。
詳細は、公式サイト
うめひかりや、SNSアカウントで確認できます。