日本の不妊治療環境を考える
2025年6月、NPO法人Fineは『世界不妊啓発月間』にちなむイベントを開催します。このイベントは、「自己理解を深め、誰もが選べる未来を共に考える」ことをテーマに、オンラインと対面を組み合わせた形式で展開されます。
不妊治療の現状と課題
日本では、2020年から不妊治療が健康保険の適用対象となり3年が経過しましたが、周囲の理解がまだ十分ではないことが多く、多くの当事者が苦しい思いをしています。「不妊は特別なこと」といった誤解や、「治療を選べば仕事を続けられない」といった社会的な偏見は、依然として根強いものです。この状況のままでは、不妊や不育症に悩む人々が声を上げられず孤立することが懸念されています。
世界的な啓発活動
WHO(世界保健機関)が提唱する世界不妊啓発月間は、不妊や不育症に対する正しい理解を普及させ、当事者が孤立せずに自分の人生を選択できる社会を目指しています。今年度のイベントでは「歩く」という日常的な行動を通じ、正しい理解や対話を広げることが重要なテーマとなります。
ウォーキングイベントの詳細
6月15日(日)には東京都千代田区の皇居周辺にてリアルなウォーキングイベントが行われます。参加者は皇居外周を5km歩くことで、身体と心を整えながら、不妊や不育症についての理解を深め、周囲とのコミュニケーションを図ります。
参加希望者は、専用アプリ『minpo』を利用して歩数を記録し、ウォーキングチャレンジにも参加でき、毎日歩くことで寄付につながる仕組みとなっています。アプリのダウンロードは簡単で、初めて利用する際はユーザー登録が必要です。
参加に向けての準備
ウォーキングイベント当日は、10時からスタートし、参加者は9時30分以降に指定の地点でチェックインを行います。服装は動きやすく、気候に応じた日差し対策を忘れずに。小雨決行、荒天の場合は中止となるため、最新情報を確認することが求められます。
幅広い参加者を募集中
このイベントには、不妊や不育症の当事者だけでなく、その家族や友人、企業の関係者、医療・行政の関係者、さらには学生など、誰でも参加可能です。心と体を整える有意義な一日を共に過ごしましょう。
詳細や参加申し込みに関しては、アプリ『minpo』を通じてエントリーすることができます。さらに、広報誌『Fine Connection』も発行し、全国の医療機関、自治体、協力企業に配布予定です。これにより、企業の不妊に対する取り組みや支援制度を紹介します。
今年の『世界不妊啓発月間』の取り組みを通じて、理解と支援の環境をより良くするために、一緒に声を上げていきましょう。