CEATEC 2024におけるGENIACの活動とKARAKURI LMの成果
2024年のCEATECにおいて、カラクリ社は「社会実装の加速に向けたGENIACの今後の取り組み」と題した講演を行うことを発表しました。この講演では、経済産業省と国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が進めるプロジェクト「GENIAC」の進捗に焦点を当てます。
GENIACプロジェクトの概要
GENIACは、生成AI技術の開発を推進するプロジェクトであり、基盤モデルの開発に必要な計算リソースの提供を支援する第2期を迎えています。このプロジェクトは、ユニークなデータに基づくAIの開発とその利用を通じて、AIの高度化を図る好循環を作り出すことを目指しています。
主要な取り組みの一つとして、「日本のカスタマーサポートのための高品質AIエージェントモデル」の開発が挙げられます。これは国内のコールセンター市場において、100万人以上の人が従事する分野に生成AIを実装することを目的としています。これにより、業務の効率化やコスト削減が期待されます。
CEATEC 2024での講演概要
講演は10月18日(金)14時40分から行われ、カラクリが開発した基盤モデルについての紹介を行います。また、参加するユーザー企業が抱えるモーダルや領域の可能性についても議論される予定です。このような取り組みは、AI技術の実用化を加速させる重要な要素とされています。
「KARAKURI LM」に関する最新情報
カラクリが開発した「KARAKURI LM」は、大規模言語モデル(LLM)シリーズの一環で、2023年9月に発表されました。このモデルは、国産オープンモデルとして最高性能を誇り、特にカスタマーサポートに特化したベンチマークを構築することを目指しています。
- - 2024年1月に発表予定の「KARAKURI LM 70B v0.1」は、700億パラメータを有し、国内市場でのリーダーを目指しています。
- - 2024年5月には世界初となるAWS Trainiumを使用したMoEモデルでの学習にも成功し、さらに2024年6月にはAIエージェントとして利用可能なモデルを発表するなど、その技術力は着実に進化しています。
これらのモデルは、カスタマーサポート向けの特化型データを用いて学習されており、実社会での応用が期待されています。これにより、顧客対応の質を大幅に向上させることができるでしょう。
まとめ
CEATEC 2024でのカラクリの取り組みは、ただの技術発表に留まらず、実社会での実用化に向けた一歩といえます。GENIACプロジェクトの進展や「KARAKURI LM」の性能向上は、日本のAI産業全体に良い影響を与えることが期待されます。進化を遂げつつある生成AI技術にご注目ください。