多様な疾患と医療従事者が共に語る国連サミット2025
2025年9月に開催される第80回国連総会(UNGA80)に関連した「サイエンス・サミット2025」において、真に包括的な医療と科学の未来を描くためのセッションが正式に採択されました。このセッションは、慶應義塾大学病院アレルギーセンターとNPO法人ケイロン・イニシアチブの主催によるもので、疾患の壁を越えた医療の重要性を訴えています。
セッションの意義
本プログラムは、筋ジストロフィーや非結核性抗酸菌症などの希少疾患から、アレルギーといった一般的な疾患に至るまで、さまざまな医療課題に取り組む患者や医療従事者が一堂に会する機会を提供します。参加者は、それぞれの立場や経験を持ち寄り、「ともに創る医療」を模索することを目指します。現在の医療では、疾患の種類や患者の立場によって医療課題の認識や対応が分断されているため、そうしたギャップを克服したいという強い意志が伝わってきます。
現代医療の課題
希少疾患の分野では、患者が社会的に孤立し、治療薬の供給問題(ドラッグロス)が深刻な課題となっています。一方、アレルギーなどの一般的な疾患においても、患者の研究への参画機会や支援体制が不十分であるとの声が上がっており、これらの問題は決して無視できません。
新しい医療の形を提案
今回のセッションは、今までの医療環境の「バラバラ」な現状を打破し、疾患の枠を越えて医療関係者がつながる新しい形を提案する試みです。国連の舞台で政策提言を行うことで、医療の未来を一緒に創るためのきっかけを作ろうとしています。
開催概要
このセッションの詳細は次の通りです:
- - 主催者: 慶應義塾大学病院アレルギーセンター/NPO法人ケイロン・イニシアチブ
- - 後援: 日本医療研究開発機構、日本医療政策機構、日本アレルギー学会
- - 開催日: 2025年9月23日(火・祝)
- - 開催時間: 9:00~11:30(予定)
- - 会場: 慶應義塾大学病院 北里講堂(東京都信濃町)。また、ZOOMによる配信も行われます。
- - 言語: 日本語(ZOOM配信においては同時通訳あり)
- - 対象者: 医療従事者、患者、患者家族など、幅広い方々にご参加いただけます。
- - 定員: 現地参加100名、オンライン参加500名。
登壇者の紹介
セッションには、様々な分野からの専門家が登壇します。
- - 足立剛也(慶應義塾大学病院アレルギーセンター・副センター長)
- - 勝井恵子(国立研究開発法人日本医療研究開発機構)
- - 岩屋孝彦(一般社団法人欧州製薬団体連合会 会長)
- - 西村由希子(NPO法人ASrid理事長)
- - 柴﨑浩之(日本筋ジストロフィー協会・副会長)
- - 坂元晴香(日本医療政策機構シニアマネージャー)
- - 南宮湖(慶應義塾大学医学部教授)
参加申込や詳細については、公式ウェブサイトをご覧ください。このセッションを通じて、さらなる医療の可能性が開かれることを期待しています。
最後に
株式会社メディプロデュースは、NPO法人ケイロン・イニシアチブの活動に協力しており、本セッションの準備及び運営の一部を担当しています。