ウィズレイ、薬剤師の負担軽減へ新技術開発に着手
株式会社ウィズレイは、経済産業省が推進する「Go-Tech事業」に採択されたことを発表しました。この採択により、ウィズレイが参画する共同研究開発プロジェクトがスタートします。プロジェクトの目的は、薬剤師の作業負担を軽減しつつ安全性を確保する新しい錠剤粉砕機構と、これに対応する分包フィルムの開発です。
共同体の構成と目的
本プロジェクトは、主たる研究機関として山和エンヂニアリング、従たる研究機関としてウィズレイと高崎健康福祉大学、および事業管理機関として公益財団法人群馬県産業支援機構が協力しています。この共同体は、病院や薬局の業務に直接的な影響を与える「薬剤師の作業量軽減と安全性確保を両立させるプロジェクト」に取り組みます。
現在の課題とその背景
現在、日本では65歳以上の高齢者数が3624万人を超え、高齢化率は29.3%となっています。このことから、錠剤粉砕の必要性が更に高まっている状況です。特に、嚥下が困難な患者にとっては、錠剤では投薬が難しく、粉砕作業が求められています。しかし、調剤現場では以下のような課題が存在しています:
- - 作業に手間と時間がかかる。
- - 粉砕時に薬剤ロスが発生。
- - 他薬剤との混入リスク。
- - 粉砕後の薬剤識別が難しい。
- - 作業者が粉塵に暴露する危険。
これらの課題を解決するために、研究開発では自動化装置の導入と、適切な包材(分包フィルム)の開発が求められます。
目指すべき技術の詳細
本プロジェクトでは、錠剤を分包フィルムに封入した状態でベルトコンベアを用いて運搬し、その過程で錠剤に圧力を加えることで連続的な粉砕を実現します。さらに、その粉砕に耐えうるフィルムの開発にも注力する予定です。
自動化により、作業負担の軽減と安全性確保が同時に実現されることが期待されています。この研究により、薬剤師は対物業務から解放され、より患者に寄り添った対人業務に専念できる環境が整います。
ウィズレイの背景と期待
ウィズレイは、分光分析技術を応用した一包化散薬鑑査装置「コナミル」シリーズを展開しており、調剤現場における薬剤師の業務軽減に寄与しています。しかし、錠剤粉砕調剤に関しては依然多くの課題が残されています。これに取り組むことは、ウィズレイの既存ビジネスの延長線上にあり、今後のさらなる進展に大きな期待が寄せられています。
ウィズレイの代表取締役森山圭は、これまでの経験を生かし、錠剤粉砕業務そのものを変革する必要があると述べています。彼は、調剤現場での薬剤師の負担軽減と安全性を確保するための新しい技術の開発の重要性を強調し、今回のプロジェクトによって業務が円滑に進むことを期待しています。
市場への可能性
この技術開発には、薬剤師だけでなく、介護施設や訪問介護事業者、さらには動物用医薬品業界など、幅広い市場において需要が見込まれます。また、国内の医薬品市場だけでなく、海外市場にもこの技術を展開する余地があります。
ウィズレイは、既存の「コナミル」シリーズを次の大きな成長エンジンとして、このプロジェクトに本格的に取り組む予定です。関係各所からの支援も期待される中、今後の進展が注目される事業となります。
会社概要
- - 会社名:株式会社ウィズレイ
- - 本社所在地:岡山県岡山市北区本町6-36 第一セントラルビル4F
- - 代表取締役:森山圭
- - HP:ウィズレイ公式サイト
ウィズレイの取り組みは、薬剤師の業務をサポートするだけでなく、患者の安全性や服薬の利便性を向上させる可能性を秘めています。前向きな技術革新が進む中、今後の展開に期待が寄せられます。