Booostとプロネクサスがサステナビリティ分野で業務提携を発表

Booostとプロネクサス、戦略的業務提携を基本合意

Booost株式会社と株式会社プロネクサスは、2025年9月30日付で戦略的業務提携の基本合意に達しました。両社は、企業のサステナビリティ・トランスフォーメーション（SX）を促進し、開示業務の効率化を目指します。この合意は、将来的な資本提携を視野に入れたもので、両社の強みを生かすことで、企業が直面する開示業務の負担を軽減し、業務の高度化を実現する狙いがあります。

業務提携の背景

2027年から施行されるSSBJ（サステナビリティ基準委員会）基準に伴い、プライム上場企業では財務情報と非財務情報の統合開示が求められます。これにより、企業は開示業務の負担が増加し、投資家に必要な情報を提供するために、高度な開示体制を構築する必要が出てきています。こうした状況を受けて、Booostとプロネクサスはお互いの強みを結集し、正確で効率的な開示を実現するために業務提携を結びました。

業務提携の概要

業務提携の一環として、Booostの「booost Disclosure」とプロネクサスの「PRONEXUS WORKS」のシステム連携を推進します。このシステムは、企業が入力した非財務データを有価証券報告書に簡単に反映できるようにするもので、従来必要だったフォーマット変換や二重入力が不要になります。また、定性データも容易に取り込むことができ、企業の実態をより明確に反映することが可能です。さらに、データのタグ付けやフォーマット調整を自動化することにより、専門的な知識がない担当者でも正確な情報提供が実現します。これにより、開示業務全体の効率性と正確性を飛躍的に向上させます。

投資家レベルでの開示高度化

Booostとプロネクサスは、SSBJ基準に基づくEDINETでのXBRL開示に準拠した業務を行いながら、投資家が求める「財務的影響」「戦略との整合性」「KPI進捗」といった情報を効果的に示すための標準モデルを策定していくことを目指しています。これにより、制度面の要件を超えた戦略的開示インフラの構築を進め、企業の資本市場における対話力を強化します。

セミナーの開催と資本提携の展望

両社は共催セミナーを開催し、開示業務に関する最新の情報を発信する予定です。また、本提携を通じて協業効果を確認しながら、中長期的な資本提携の可能性も探る意向を示しています。この取り組みにより、両社は日本企業のサステナビリティを推進し、企業価値の向上に貢献することを目指します。金融庁元長官である栗田照久氏も、今回の協業が企業の統合開示スキルを高め、国際競争力の強化につながると期待を寄せています。

まとめ

Booostとプロネクサスの提携は、企業のサステナビリティ向上を実現する重要な一歩となります。今後、両社の共同取り組みにより、開示業務の効率化や投資家との円滑なコミュニケーションが進み、日本企業の国際的な競争力が高まることが期待されています。これにより、日本企業がサステナビリティにおいて先進的な存在となることが期待されます。