株式会社FIXERとさくらインターネット株式会社が手を組み、新たな生成AIサービス『GaiXer on さくらのクラウド』の提供について基本合意を締結しました。このサービスは日本国内でデータ処理を行うことが特徴であり、機密性の高い情報を扱う企業や行政機関にとって安全で信頼できるプラットフォームとなります。
FIXERは、長年にわたり生成AIの分野で実績を積んできた企業です。特に、省庁や地方自治体、大企業向けの業務支援において、文章作成や翻訳、カスタマーサポートの最適化など、多彩なサービスを提供しています。これらのサービスを通じて業務の効率化や品質向上を一手に引き受けてきました。特に注目すべきは、医療機関向けの院内業務効率化を実現した点です。
さらに、提供される『GaiXer』は、高度なデータ保護機能やアクセス制御機能を備え、利用者の情報をしっかりと守ります。具体的には、デジタル庁や外務省、さらには金融機関での利用実績もあり、その信頼性が評価されています。
一方、さくらインターネットが提供する『さくらのクラウド』は、2023年度にデジタル庁から条件付きで認定を受けたクラウドサービスです。このサービスは、インターネットインフラの基盤として、様々な業種で導入されており、必要な時に必要なだけ利用できるサブスクリプション形式が特徴です。
この新たな取り組みにより、『GaiXer』を国内の厳格なセキュリティ基準を満たした環境で運営することが可能となります。これによって、省庁や金融機関など、高いセキュリティ基準を求められる機関でも、安心して生成AIを利用できるようになります。
両社相互の強みを活かしたこの連携は、今後のデジタル社会の発展に向けて大きな期待が寄せられています。FIXERの松岡清一社長は、利用者が安心して生成AIのポテンシャルを活用できる環境を提供することが目標だと語り、またさくらインターネットの田中邦裕社長も、安全で信頼できるインフラの提供が急務であると強調しました。両社は、AIの需要が高まる今後に向け、継続的なパートナーシップを築いていくことで、より一層の信頼性のあるサービス提供を行っていく方針です。
この取り組みは、生成AIの利用が広がる中、公共および民間の双方において、より安全で効果的な解決策を提供するものとなり、今後のデジタル社会の発展に寄与することが期待されています。