若手社員の定着を実現する循環型HRモデルの全貌
2026年3月3日、株式会社給与アップ研究所が主催するオンラインセミナーが行われました。このセミナーでは、若手社員の早期離職を防ぐための「循環型HRモデル」に焦点が当てられ、理念共感、目標設定、1on1のベストプラクティスを探求しました。
セミナーの目的と背景
現在、企業における若手社員の定着率は急減しています。特に、理念に共感して入社した社員が早期に辞めてしまう現実があり、その理由を探ることが求められています。今回のセミナーでは、採用、育成、評価、そして1on1がどのように分断されるのか、そして人的資本を「価値」に変えるためには何が必要かという問いが投げかけられました。
理念と実行のギャップ
ディスカッションの始まりに、株式会社トーコンの堀川教行社長は、理念が存在しているものの、実際の行動基準として機能していないという課題を指摘しました。実際、1on1が実施されていても、基準が曖昧なため、社員が成長するための支援が不十分であることが問題視されました。これにより、理念、目標、評価、対話がいかに分断されているのかが浮き彫りになりました。
目標設計からの逆算思考
株式会社トーコンは、1年後のゴールを設定し、それを逆算することが重要だと強調しました。具体的には、定量的な目標に加えて、定性的な理念行動やスキル習得を明確に描くことが必要です。これにより、社員が挑戦の方向性を理解しやすくなり、評価との結びつきも強化されます。
評価へのシステム化
次に、株式会社給与アップ研究所の高橋恭介代表取締役は、理念と評価を一貫して結びつける評価設計の重要性を強調しました。彼は、理念から目標を設定し、KPIを設定した上で評価に結びつけ、その結果を報酬に反映させる流れを設計することの重要性を発表しました。このシステムが整うことで、社員の挑戦が報われる仕組みが整います。
1on1の新たな役割
コーポレートコーチ株式会社の森川駿社長は、1on1がただの雑談や叱責ではなく、評価基準を前提としながら成長を設計する場として機能することが重要だと述べました。職場においては、心理的安全性を確保しながらも、期待される成果の明確さを持つことが必要です。このように、制度と対話のバランスが取れることで、システムが円滑に機能し始めます。
参加者の声
セミナー終了後のアンケートでは、「評価制度と1on1を分けて考えていたが、理解が深まった」「1年後のゴール設計の重要性を感じた」といった感想が寄せられました。参加者の関心は、理念、目標、評価を一貫して設計する考え方への関心が高く、提案された考え方が実践に結びつくことへの期待が大きいことが伺えました。
今後の展望
今回のセミナーでは新たな視点を持ち帰る機会となりました。参加者は、現在の制度をどう機能させるかという視点を重視し、自社の制度見直しに活かしていくことが期待されます。また、株式会社給与アップ研究所では、無料相談の機会も設けられています。自社制度を見直す良いきっかけとなることでしょう。
今回のセミナーは、制度を増やすためではなく、どのように現行の制度を機能させるかを考える非常に有意義な場となりました。今後も、企業が抱える理念と評価の整理について、さらなる議論が進められることが期待されます。