国土交通省、山岳トンネル施工のオートメーション化に向け新たな試行工事を実施

国土交通省、山岳トンネル施工のオートメーション化に新たな取り組み

国土交通省は、生産性を高めるための取り組みの一環として、山岳トンネルの施工方法の見直しを進めています。その中で、省人化施工技術の導入を進めるために、2025年度から新たな試行工事を実施することを発表しました。

i-Construction2.0：新たな挑戦

今回の試行工事は、i-Construction2.0というプロジェクトの一環であり、従来の建設方式から革新的な自動施工技術への移行を目指しています。このプロジェクトは、建設業界全体の生産性向上や、業務の効率化を図るために、進められています。これにより、作業の自動化が進み、従来の手作業による人員を大幅に減少させることが期待されています。

課題と解決策

昨今、建設業界における人手不足や熟練技術者の減少は深刻な問題です。この問題に対処するため、国土交通省は自動施工技術の普及を進めています。具体的には、ダムや大規模土工事においても自動施工の導入が検討されており、今後は山岳トンネルにおいてもその活用が進むことになります。

試行工事は、令和7年度から開始され、3件程度の施工が予定されています。これにより、施工の質を確保しつつ、技術基準の整備も同時に進めていく方針です。特に、自動施工技術の適用が有効な工事においては、その導入が促進されるでしょう。

施工の選定プロセス

さらに、今回の試行工事に関しては、発注方式として「技術提案評価ＳＩ型」が導入される予定です。この方式では、省人化施工に関する試行工事であることが明示され、試行工事の実績がない企業が評価される仕組みが採用されます。このような取り組みにより、新しい技術を持つ企業にチャンスが与えられることになります。

未来への一歩

国土交通省の試みは、建設業界における持続可能な改革を目指しており、特に労働環境の改善や、安全性の向上にも寄与するでしょう。今後も施工のオートメーション化が進むことで、作業の効率化や安全性の向上に期待が寄せられています。

技術の普及に伴い、働き方も変わっていく中で、国土交通省のこの取り組みが業界全体に与える影響は計り知れません。私たちも引き続き、このプロジェクトの進展に注目していきたいと思います。