薬剤師のやりがいを探る
薬剤師という職業は、医療の最前線で活動し、患者の健康をサポートする重要な役割を担っています。そんな薬剤師の約9割が仕事にやりがいを感じ、そのやりがいがモチベーションに繋がると答えていますが、その一方で、やりがいを抱けないという声も少なくありません。今回、株式会社エクスメディカルが実施した「薬剤師の仕事のやりがいと抱える課題」に関する調査をもとに、薬剤師の職場環境とその課題について深掘りします。
1. 薬剤師のやりがいを感じる瞬間
調査によると、薬剤師がやりがいを感じる瞬間で最も多いのは『お客様への貢献(45.5%)』です。お客様が健康を取り戻し、感謝の言葉をかけてくれる姿は、薬剤師にとって何よりの報酬となります。また、次に『調剤スキルが身につく(34.4%)』、そして『医療に幅広く貢献できる(32.8%)』という回答もありました。
- - 具体例として、ある薬剤師は「お客様からありがとうと言われたり、継続して利用されているお客様とのやり取りで、元気になったことが感じられた時にやりがいを感じる」と述べれています。自らの知識や経験を生かして、患者の健康に直接寄与できることは、やりがいの大きな要素となっています。
2. やりがいを感じられない理由
しかしながら、中にはやりがいを感じていないと答える薬剤師もいます。その理由として最も多かったのは「給料アップ(42.3%)」であり、次いで「バランスの取れたワークライフ(30.8%)」や「結果に対して評価してくれる職場環境(23.1%)」と続きました。やりがいを感じない背景には、労働環境や評価制度に不満が隠れていることが見て取れます。
3. やりがいの向上がもたらす影響
調査で「やりがいを持てることは、仕事のモチベーションアップにつながると思いますか?」との質問に対し、『とてもそう思う(44.7%)』と『ややそう思う(49.4%)』という声が多数を占めました。やりがいがモチベーションの向上に大きく寄与していることが伺えます。一方で、やりがいが薄れてしまうと、職場に対してネガティブな感情を抱くことになりかねません。
4. スキル向上への意欲
次に『今後もスキルアップしたいですか?』との問いに、約9割の薬剤師が『とてもそう思う(45.1%)』または『ややそう思う(46.7%)』と回答しました。「専門性に特化した薬剤師になれる」という期待は大きく、さらに管理職を目指したり、給料の向上を図りたいという願望も強いです。しかし、スキルアップに対して消極的な意見もあり、ワークライフバランスの確保や仕事量の増加が懸念されています。
5. 職場環境への期待
薬剤師が職場に求めていることのトップは「スキルアップできる教育制度」で、次いで「評価の明確化」が来ています。また、職場環境の改善点として「人間関係の円滑化」が多くの回答者から挙げられ、職場でのコミュニケーションをより良好にするための取り組みが求められています。
まとめ
この調査からわかることは、薬剤師の職場環境がやりがいやモチベーションに与える影響の大きさです。職場環境の改善ややりがいを向上させる取り組みが、薬剤師のモチベーションを高めるために非常に重要であると言えます。薬剤師がやりがいを感じ、さらに高い専門性と気持ちで患者と向き合うためには、職場が支える体制が急務です。
今後の展望
株式会社エクスメディカルは、薬剤師が生き生きと働ける職場環境の実現に向けたサポートを行っています。これからも、医療現場での人材支援活動を通じて、職場環境の向上に貢献していく姿勢を見せていきます。