商店街が学びの場に変わる!南種子町の『まちゼミ』
鹿児島県南種子町で、2025年10月8日から11月10日まで、地域活性化イベント「得する街のゼミナール(まちゼミ)」が初めて開催されます。本イベントでは、地元の商店主や専門家が講師となり、参加者に無料でその専門知識や技術を提供する体験型の講座が行われます。これにより、地域の特産品や生活に役立つ知恵を学びながら、地域全体の活性化を目指します。
南種子町の魅力
南種子町は、種子島の最南端に位置し、鉄砲の伝来地として古くから知られています。また、最近ではJAXAのロケット基地があることから「宇宙に一番近い町」とも称されています。しかし、農業従事者の減少や高齢化などの問題によって、町は衰退の危機に直面しています。
こうした現状に立ち向かうため、南種子町商工会と地域の商店街通り会、行政は協力して、昨年2月に松井洋一郎氏を招聘し、まちゼミの導入を進めてきました。松井氏はこの取り組みの創始者であり、全国での成功事例をもとに、地域の特性を活かしたプログラムを構築しています。
多彩な講座がオープン
今回提供される講座は21種類で、地域の魅力を余すところなく体現した内容が揃っています。たとえば、「杜氏が教える特別な焼酎講座」や「プロの肉の焼き方講座」など、実用的なものからちょっと面白そうなものまで、多様なテーマが用意されています。これにより、地域住民のみならず観光客も楽しめるプログラムが実現しました。
参加方法と今後の展望
このイベントは誰でも参加可能で、町民や観光客を問わず、多くの人が楽しめることが期待されています。申込は電話や予約フォームから行い、詳細はイベントのチラシで確認することができます。
南種子町では、このまちゼミを通じて単なる商業的な活性化だけでなく、住民同士の交流の場を提供し、地域全体が一体となることを目指しています。本イベントが成功を収めれば、他の地域にも波及効果が期待できるのではないでしょうか。
まちゼミとは
「まちゼミ」とは、「得する街のゼミナール」の略称で、地域の専門家や商店主が講師となり、少人数制で教える無料の講座を指します。参加者は新しい知識を得ることで、地域商店への理解も深まり、地元愛を育む機会を経験します。まちゼミの取り組みは2003年に愛知県で始まりましたが、今では全国400以上の地域で行われています。地域活性化と商店街の賑わいを復活させる施策として注目されています。
南種子町商工会とは
南種子町商工会は、鹿児島県の地域経済を支える役割を担っています。鹿児島県商工会連合会のもと、南種子町の特性やニーズに応じた支援を実施しており、地域の企業や商店の成長に寄与しています。今回のまちゼミを通じて、さらに多くの企業や住民が協力し合うことで、新たな活力が生まれることを期待しています。今後の南種子町の変化に目が離せません。