アルフレッサとシミックが目指すワクチン接種のデジタル化と効率化の未来
ワクチン接種のデジタル改革に向けた協業
2023年10月、アルフレッサ株式会社とシミックホールディングス株式会社、さらにその子会社であるCMIC Trust株式会社が手を組み、包括的なワクチン接種支援システムの構築に取り組むことが発表されました。医療や予防接種におけるデジタル化の流れを受け、この連携がもたらす効果について詳しく見ていきましょう。
背景と目的
現在の日本における予防接種のプロセスでは、紙を用いた手続きが主流であり、接種者にとっては書類の管理や手書きの予診票が負担となっています。自治体や医療機関も、接種券の郵送や費用請求の業務に苦慮しています。このような状況を改善するため、厚生労働省は医療DXの一環として「予防接種事務デジタル化事業」に取り組んでおり、2026年度には全国での運用を予定しています。
アルフレッサグループは、「Vision2032 Stage2」と名付けた中期経営計画を掲げ、医療用医薬品の卸売事業においては様々なプロダクトやサービスを通じて課題解決に寄与しようとしています。特に注目すべきは、医療機関向けの「ワクチンぷらっと」というシステムで、これにより接種予定者は24時間いつでもオンライン予約ができ、各医療機関の在庫管理も一元化されるのです。
一方、シミックグループが展開する「harmoワクチンケア」という医療機関向けアプリも見逃せません。このアプリは、接種情報を正確かつ安全に管理し、電子カルテへのデータ転送なども簡単に行える機能を備えています。すでに特定の地域では先行導入が進められ、住民と医療機関間の情報共有がスムーズに行えるようになっています。
提携の具体的な内容
今回の協業により、アルフレッサとシミックグループは、両者のシステムの強みを活かして、以下の二つの主要な取り組みを行うことに合意しました。
1. 共同研究開発: 医療機関・自治体・住民を包括的に支援するプラットフォームの構築に向け、ワクチン接種業務のデジタル化を進めるための共同研究に取り組みます。
2. harmoワクチンケアの普及活動: アルフレッサの全国流通ネットワークとシミックグループの顧客基盤を活かし、harmoワクチンケアの普及を促進していきます。
この提携により、接種ミスを防ぐための自動チェック機能や、簡単に接種記録を登録できるシステムが一層強化され、予防接種にかかわるすべての人々にとっての利便性が大きく向上します。
提携先の企業概要
シミックホールディングスは、1992年に日本で初めて医薬品開発支援事業(CRO)を始め、幅広い医薬品関連支援を行っています。特に、海外企業の日本市場への参入支援やアジアでの臨床試験に強みを持っています。また、個人や自治体向けのヘルスケアソリューションを提供し、健康価値の最大化をイメージしています。
CMIC Trustは、母子保健や予防接種実施機関向けにアプリを開発し、国のPMH事業において自治体や医療機関への導入支援を行っています。これにより、医療情報のデジタル化促進に寄与し、より整った医療機関ネットワークを構築しています。
期待される影響
今回の提携による短期的な業績に影響は少ないとされていますが、中長期的に見ると企業価値の向上に寄与するものと考えられています。国の医療DX政策への貢献を通じて、持続可能な医療提供体制を構築する一環となることでしょう。今後、このプロジェクトに関する動向にも注目です。
会社情報
- 会社名
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アルフレッサ ホールディングス株式会社
- 住所
- 東京都千代田区大手町1丁目1番3号大手センタービル23F
- 電話番号
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03-5219-5100