東京佼成ウインドオーケストラ、2025-26シーズンコンサートスケジュール発表!多彩なプログラムで音楽の深淵を味わう
2024年12月3日、東京佼成ウインドオーケストラ(TKWO)が、2025-26シーズンのコンサートスケジュールを発表した。
今シーズンは、定期演奏会を4回から5回に増やし、会場を以前と同じ東京芸術劇場に戻して、さらに充実した音楽を届けるという。
プログラムは、古今東西の優れた作品が並び、吹奏楽の多様な表現力を堪能できる内容となっている。
注目すべきは、多彩な指揮者陣
常任指揮者・大井剛史氏に加え、首席客演指揮者・飯森範親氏、前常任指揮者・ダグラス・ボストック氏、特別客演指揮者・トーマス・ザンデルリンク氏など、そうそうたる顔ぶれが指揮台に立つ。
大井氏による演奏会では、昨シーズンから始まったマスランカ・チクルスの3回目として、「交響曲第5番」を含むプログラムを予定。兼田敏の作品を取り上げ、戦後日本の吹奏楽界を築き上げた名匠の偉業を振り返る。
飯森氏による演奏会は、オール・スペイン・プログラム。ナヴァッロやフェルランなど、スペインの作曲家たちの吹奏楽オリジナル作品が紹介される。ロマン派の大作曲家たちへのオマージュとして作られたアラルコン「交響曲第2番」など、スペイン独特の響きを体感できるだろう。
ボストック氏との共演は、2014年9月以来となる。ホルストやジェイコブといった古典的名作から、スパークの「カラー・シンフォニー」まで、高貴で格調高いイギリスの名作を聴くことができる。
ザンデルリンク氏による演奏会では、モーツァルト「グラン・パルティータ」とミャスコフスキー作品が演奏される。熟練の巨匠のタクトによるモーツァルト作品は、クラシック音楽としての吹奏楽の価値を改めて提示してくれるだろう。
新進気鋭の作曲家・向井響氏の委嘱新作も
今シーズンは、新進気鋭の作曲家・向井響氏の委嘱新作も初演される。チェロの宮田大氏をソリストに迎え、どのような作品が披露されるのか、注目が集まっている。
人気企画「課題曲コンサート」や「ファンタスティック☆クリスマス」も
定期演奏会以外にも、人気企画「課題曲コンサート」や聖夜を彩る「ファンタスティック☆クリスマス」などのコンサートも予定されている。
TKWO吹奏楽カフェも開催
各定期演奏会に先立ち、「TKWO吹奏楽カフェ」を開催。大井氏と楽芸員・中橋愛生氏が、公演の演奏曲や作曲者にまつわるエピソードなどを語り、通常の楽曲解説とはひと味違う視点から音楽の世界を楽しめる。
TKWOの活動
TKWOは、1960年5月に「佼成吹奏楽団」として発足し、1973年に「東京佼成ウインドオーケストラ」へ改称。2022年4月より「一般社団法人東京佼成ウインドオーケストラ」として活動している。吹奏楽オリジナル作品、クラシック編曲作品やポップス、ポピュラーまで幅広いレパートリーの演奏を通し、高い音楽芸術性を創出し、多くの人が楽しめる管楽合奏を展開している。
「つくる。つつむ。つなぐ。」
TKWOは、2024-25シーズンより5年間の方針として「つくる。つつむ。つなぐ。」を掲げている。
「音を創り、音で包み、音を繋ぐ」ことで、楽団、ひいては吹奏楽界全体の発展に寄与すべく、以下の活動に取り組んでいる。
定期公演数の順次増加
マスランカ・チクルス
新曲委嘱
過去委嘱作品の再演
* TKWO吹奏楽カフェの実施
2025-26シーズンは、TKWOの音楽の深淵を味わえる、充実したシーズンになりそうだ。ぜひ会場に足を運び、生の音を体感してほしい。