株式会社ファイントゥデイが開発した新しい顔印象評価手法
近年、SNSやオンラインミーティングの普及により、自分の顔を画面越しに見つめる機会が増えてきました。特に男性の間で美容に対する関心が高まり、多様に進化する男性化粧品市場が生まれています。こうした時代背景の中、株式会社ファイントゥデイ(東京都港区、社長:小森哲郎)は、AI(人工知能)およびAR(拡張現実)技術を駆使した新たな顔印象評価手法を発表しました。
背景と目的
特に若い世代の男性たちにとって、自己表現の方法が多様化していく中で、「自分らしさ」を追求する価値観が広がっています。しかし、女性に比べてメイクの経験が少ない男性たちは、多くの情報や商品の中から最適な選択をする際に困難を感じています。そのため、彼らの美容行動には、過剰な仕上がりを避けたいという心理的抵抗感も影響しています。なかなか言語化できない理想のイメージを把握する難しさも、新たな美容行動への障害となっています。
このような課題に対処するために、ファイントゥデイとパーフェクト株式会社は、独自に開発されたシミュレーションツールを用いて、顔のパーツを自由に調整し、印象を評価する手法を探求しました。この研究により、男性が求める顔印象とその実現に向けたアプローチが明らかにされました。
研究内容
この研究は、日本人男性63名を対象に行われました。まずはシミュレーションツールを使用した実験を実施。以下のような内容でした。
実験①:自己顔における「理想の顔」と「かっこいい顔」の検討
被験者は、自身の顔を撮影し、ツールを使って「目」「瞳」「鼻」「口」「眉」を調整。理想を追い求める中で、次のような結果が得られました。
- - 理想の顔:目の角度に単一のピークが見られ、優しさや親しみを感じさせる印象。
- - かっこいい顔:目尻を上げる傾向があり、社会的な魅力が多様化していることが示されました。
実験②:自己顔と他者顔の比較
別の実験では、被験者を「自己編集群」と「他者編集群」に分け、各グループが異なるアプローチで「かっこいい顔」を作成しました。自己編集群は自分の顔を調整した一方で、他者編集群はランダムで選ばれた5名の顔を調整しました。
分析の結果、自己編集群は目を大きく、鼻を細くして親しみやすさを強調。一方、他者編集群は彫りを強調し、威厳を増すアプローチが確認されました。
この研究から、男性が思い描く「理想の自己顔」と「かっこいい自己顔」の違いが浮き彫りになり、顔の編集対象によってそのアプローチが異なることが明らかになりました。
今後の展望
ファイントゥデイは「誰もが美しさを享受できる社会」を目指し、この新たな評価手法を活用して多様な美の価値を捉えた製品開発を続けていく意向です。具体的には、「uno」や「エージーデオ24メン」などのブランドを通じて、男性たちの魅力を引き出すソリューションの開発に取り組みます。
この評価手法を活かして、男性の美容や自分らしい魅力の発見と実現をサポートし、あらゆる人が自分の美しさを享受できるための取り組みを進めていく予定です。
詳しくは、【公式ウェブサイト】(https://www.finetoday.com/)をご覧ください。