eBASE株式会社が新たな「マスタデータえびす」サービスを2024年9月から卸・物流企業向けに展開することが発表されました。このサービスは、2024年に予定されている物流問題に対応するために、サプライチェーン全体でのデータの精度向上と効率化を実現することを目指しています。
eBASEは、2022年から異業種間での商品マスタデータの共有サービスを提供しており、現在12社から提供された約1,000万件のデータを基に、高精度な商品マスタデータを生成しています。この新しいサービスにより、卸・物流企業もデータをリアルタイムで活用でき、効率の良い物流の実現が期待されています。
「マスタデータえびす」は、小売企業のPOSシステムや物流管理に不可欠な情報を提供し、データ精度、収集負荷、更新性といった幾つかの課題を解決することを目的としています。具体的には、卸やメーカーが重複したフォーマットで商品情報を提供する必要がなくなり、データの整合性も向上します。その結果、小売企業はより効率的に商品情報を管理できます。
さらに、このサービスには特許も取得済みで、正誤判定機能を持つMDcheck機能により、自社データと「マスタデータえびす」のデータを比較し、精度の高い情報交換が可能です。これにより、サプライチェーン全体での透明性が高まり、リスク管理や顧客満足度も向上するでしょう。
例えば、過剰在庫や配送プロセスの遅延を避けるための在庫管理の精度向上や、最適な物流ルートの算出など、様々な物流課題への対処が期待されます。また、新商品の導入に伴う市場対応も迅速化するため、卸・物流企業は競争力を高めることができるでしょう。
今後の展開として、eBASE社は卸・物流業界のニーズに合わせて、さらに細分化したサービスやデータ分析機能の提供を進めることを計画しています。また、新たに卸企業向けに導入されることで、サプライチェーン全体の合理化が図られることが期待されています。
このように、「マスタデータえびす」は物流問題に対する一つの解決策であり、業界全体における効率化の実現が待ち望まれています。eBASE社の取り組みが、多くの企業に恩恵をもたらすことを期待しています。