HYBEが記録した過去最高の売上高
2023年第2四半期、HYBEが発表した決算は音楽業界における驚異的な成長を示しています。この四半期における売上高は7,056億ウォン(約750億円)で、前年同期の6,405億ウォンを10.2%上回る結果となりました。さらに、前四半期と比較すると41%の増加を記録し、営業利益は659億ウォン(約70億円)となり、前年同期比で29%の増加を見せています。営業利益率も上昇し、成長の勢いが伺えます。
公演部門の好調な要因
特に公演部門の成長が際立っており、売上は1,887億ウォンに達し、前年同期比で31%と大幅な増加を示しました。この成功は、HYBE MUSIC GROUPのアーティストによるワールドツアーやファンコンサートの成功に起因しています。約180万人が参加したイベントには、BTSのメンバーJINとJ-HOPEのソロツアー、SEVENTEENの日本ファンミーティング、TOMORROW X TOGETHER、LE SSERAFIM、&TEAMのアジアツアーなどがあり、これらが好評を博しました。
HYBEは下半期にも多様なアーティストによるツアーを計画しており、公演部門の成長は今後も持続可能と予測しています。
アルバム・音源部門の安定した成績
アルバムや音源の売上は2,286億ウォンで、前年同期比8.4%の減少を記録しましたが、K-POP全体の市場が萎縮している中では依然として安定した数字です。BTSのJINは新たに発表したミニアルバム『Echo』で「ビルボード200」の3位を獲得し、SEVENTEENは10周年記念のアルバムで韓国の上半期アルバムセールス1位を達成しました。加えて、ENHYPENやLE SSERAFIMの作品もメインチャートで高い評価を受けており、アーティストたちの活躍が売上を支えています。
グローバル市場での成功
音源市場でもBTSのメンバーによる新曲がビルボードメインチャートに登場し、KATSEYEもデビューからわずか1年で成功を収めています。これらのアーティストの成長は、HYBEにとっても重要なビジネス部門の一環であり、アーティストのグローバルな影響力の拡大を象徴しています。
間接参加型売上の成長
HYBEの間接参加型売上は2,578億ウォンで、このうちのMDおよびライセンス部門は前年同期比で40%増の1,529億ウォンを記録しました。これは、アーティストのツアーに関連した商品販売などが功を奏した結果です。また、ファンクラブ部門も46%増と好調で、HYBEの収益多角化が進んでいることが確認できます。
Weverseの成長
Weverseの月間アクティブユーザー数(MAU)は1,090万人を記録し、特にBTSメンバーの復帰により6月には過去最高の1,200万MAUに達しました。日本のアーティストの参加も増えており、このプラットフォームの成長には明るい兆しがあります。
今後の展望
HYBEは「We believe in music」というミッションの下、音楽業界のビジネスモデルを革新し続けています。2024年には「HYBE 2.0」を発表し、音楽、プラットフォーム、テクノロジーの新たな成長事業を推進していく方針です。今後もHYBEがどのように成長を続け、音楽業界に影響を与えていくのか、目が離せません。