理科研とZAICOが業務提携
2018年10月1日、名古屋に本社を置く理科研株式会社と山形県米沢市のZAICO株式会社が業務提携を結びました。この提携は、メディカル及びライフサイエンス分野での資産管理ソフトウェアの開発と新サービス導入を共同で行うことを目的としています。
高額な理化学機器が休眠化
メディカルやライフサイエンスの領域で使われる機器や薬品は、研究プロジェクトが終わるとその多くが休眠資産となってしまうことがよくあります。これらは通常、高額であり、国からの研究費を基に購入されているため、その活用へ向けた取り組みは重要です。
しかし、これら高額機器の多くが未使用のまま放置されているという現状があります。これは資産管理が不十分なためであり、売却手続きの煩雑さからも見過ごされがちです。その結果、必要なときに活用できず、社会に対する大きな損失となってしまいます。
新サービスの展開
ZAICOが提供するクラウドベースの在庫および資産管理ソフトと、理科研が提供する理化学関連サービスの連携により、今後は民間企業や大学研究機関、卸業者向けに新たなサービスを展開します。このサービスでは、資産管理から不要になった機器の売却、さらにはメンテナンスまでをワンストップで提供し、休眠資産化の課題を解決します。
具体的には、理科研が提供するサービスの一環として、ZAICOの開発したクラウドソフトを利用して、資産データを蓄積します。このデータは利用者の許諾の下で、匿名の売却候補として他の組織が参照できるようになります。加えて、理科研が各メーカーとの窓口を担い、機器の修理やメンテナンスを一貫して行います。これにより、利用者にとって便利でスムーズな操作感が保証されます。
取引行われる機器にはQRコードが付与され、関連するデータベースに統合することで、修理履歴や使用履歴を追跡できるようになります。このシステムは、迅速かつ正確なアフターフォローを可能にし、機器の流動性を高める効果が期待しています。
今後の展望
理科研とZAICOは今後、この新たな資産管理システムをさらに進化させ、ブロックチェーン技術を活用して、薬品の移動情報や研究機器の使用情報におけるデータの改ざんや消失を防ぐ取り組みを進めていく考えです。これにより、メディカル・ライフサイエンス分野での資産活用を促進し、研究活動を支援する新たな基盤を築くことを目指します。
会社概要
理科研株式会社
- - 設立: 1977年7月25日
- - 資本金: 5,000万円
- - 所在地: 愛知県名古屋市中区新栄一丁目33番1号
- - 理科研の公式サイト
株式会社ZAICO
この提携を通じて、両社はメディカル・ライフサイエンス分野の発展に寄与し、資産の有効活用を推進していく所存です。