老舗の再生劇
2021-05-06 10:00:05

後継者不足に挑む老舗飲食店の新たな一歩とは

日本の伝統的な食文化を支えてきた中小の老舗飲食店。しかし、近年、その存続が危ぶまれています。新型コロナウイルスの影響で、飲食業界は厳しい状況に置かれ、特に後継者不足が深刻な問題となっています。そんな中、まん福ホールディングス株式会社が、選ばれし第一号案件として取り組んでいるのが、60年の歴史を持つお弁当屋「ちがさき濱田屋」のブランドリニューアルです。

まん福HDは、東京都渋谷区に本社を置き、食に特化した事業承継を行うことを目的に株式会社として設立されました。日本が抱える中小企業の後継者不足問題に応えるため、自らを“売らないファンド”として位置づけています。これは、ただM&Aを行うのではなく、歴史あるブランドを守りながら経営を支える形での事業承継を実現することです。まん福HDは「食」を、人々の生活と喜びの源として捉え、その価値を未来に残していくための活動に取り組んでいます。

2020年には飲食店事業者の倒産が780件に達し、特に中小企業がその大半を占めているというデータがあります。また、2025年には中小企業の経営者の約60%以上が70歳以上に達するとされています。まん福HDは、こうした困難な状況に立ち向かうため、多様な知識や経験を持つ経営者を集結させ、企業の伝統や文化を大切にしながら、未来へと繋いでいくための支援を行っています。

「ちがさき濱田屋」について言えば、地元の人々に長年親しまれてきたお弁当屋です。しかし、後継者不在という懸念が続いていました。まん福HDとの連携により、濱田屋の伝統を守りながら、新商品の開発やデリバリーサービス、新たな顧客層の開拓を目指しています。また、ECサイトの最適化も進めており、「うまい」を軸にした新たな価値提供を行うことで、売上の向上を図る方針です。

さらに、工場の生産効率の改善や仕入れ先の見直しなどについても、抜本的な改革が行われるという旨も表明されています。これにより、従来の伝統を損なうことなく、さらなる成長が見込まれています。

実際に、ちがさき濱田屋では2021年5月6日より、改善に向けた新商品が販売開始される予定です。このリニューアルを契機に、店舗の運営戦略の変化に注目が集まっています。

復活を目指す老舗飲食店と、後継者問題に立ち向かうまん福HDの取り組みは、今後の日本の飲食業界において非常に重要な意味を持つといえるでしょう。まん福ホールディングスは、国内の中小飲食業を保護するために、さらなるプロジェクトを展開し続けるとしています。食文化を未来へ繋ぐための挑戦は、続いていくのです。

会社情報

会社名
まん福ホールディングス株式会社
住所
東京都渋谷区恵比寿西1-15-10第6横芝ビル7階
電話番号
03-6433-7530

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