メビウス製薬がAI音声システム「アイブリー」を導入
化粧品や医薬部外品の製造を手掛ける株式会社メビウス製薬が、株式会社IVRyが提供する対話型音声AI SaaS「アイブリー」を導入しました。この導入により、同社のお客様センターにおける顧客対応の質や効率が大幅に向上し、解約率の削減にも成功しました。
導入の背景と課題
従来、メビウス製薬では有人オペレーターによる電話対応が中心でしたが、受付時間外の問い合わせや、繁忙時における「呼びあふれ」が問題となっていました。このような状況下での顧客対応は、機会損失につながる可能性がありました。また、通常の電話システムによる効率的なデータ管理が難しいため、オペレーターの対応スキルが個々に偏り、新人教育の遅れも生じていたのです。
導入による成果と仕組み
新たに導入された「アイブリー」は、24時間365日体制で顧客対応を可能にし、AIによる自動応答が実現されます。このシステムは、全体の顧客対応の最適化を進めるものであり、夜間や休日にもお客様からの問い合わせに対応できます。従来のオペレーターが手動で行っていた処理をAIが担うことで、スタッフはより寄り添った対応に専念できるようになり、顧客満足度向上につながっています。
さらに、導入した「IVRy Analytics」機能を利用することで、通話データを可視化し、ターゲットに応じた分析が簡単に行えるようになりました。このアプローチにより、従来は把握できなかった顧客のニーズや対応の質を定量的に評価でき、ボトルネックの特定が可能となりました。
スキルの標準化と今後の展望
今後、蓄積された通話データを活用して、全体の対応品質向上を目指す計画が進められています。AIは解約防止や顧客の満足度を高めた応対事例を解析し、新人教育用の教材に活用することで、オペレーターのスキルの標準化が進みます。さらに、法令違反を防ぐモニタリングシステムも導入予定で、コンプライアンスの強化にも努めるとのことです。
メビウス製薬の長谷川社長は、この導入によって受電率が約99%に改善し、従業員の心理的余裕が生まれたことで、顧客一人ひとりに丁寧に向き合う機会が増えたことを強調しました。また、解約率も約60%減少したことが示す通り、AI導入は実績として現れています。
IVRyの役割と技術
株式会社IVRyの代表取締役である奥西社長は、メビウス製薬とのパートナーシップを誇りに思っており、このプロジェクトは単なる自動化にとどまらず、貴重な通話データを組織の資産へと変えていくものであると述べています。今後も、多様な業界の企業に対し、持続可能なコミュニケーション基盤の構築を支援し続けるとしています。
このように、メビウス製薬の顧客対応におけるAI活用は、効率面だけに留まらず、顧客経験の向上にも寄与していることが示されています。AIと人が持つそれぞれの強みを生かしながら、より良いサービスを提供するための取り組みは、今後も継続的に進化し続けることでしょう。