新たな風を吹き込む次世代営農型太陽光発電
出光興産株式会社が、徳島県小松島市に国内初の2MW規模となる次世代営農型太陽光発電所を建設することを発表しました。これは2023年6月に設置された千葉県木更津市の初号機に次ぐもので、農業と再生可能エネルギー発電の両立を目指した新たな試みです。2026年2月の完成を予定しており、地鎮祭が2月26日に行われました。
次世代営農型太陽光発電所は、特別に設計された太陽光パネルと自動追尾の架台を使用しており、耕作期間中は作物に適した日射量を調整しつつ、休耕期間中は効率よく電力を生み出します。このシステムでは、通年で野立ての発電と同等の電力を確保することが可能です。
初号機で確認された収穫物の品質や発電量の実績を基に、今回の2号機が選定されました。地元の農業従事者と連携し、持続可能な農業を支援しながら発電の実証を行う計画です。
地鎮祭には、設計・施工会社の関係者や地元の農業従事者など、総勢25名が参加し、安全な工事の進行を祈願しました。出光興産は、地域のエネルギー自給率向上や持続可能な営農の支援を通じて、カーボンニュートラル社会の実現に貢献することを目指しています。
2040年度の再生可能エネルギーの比率を4~5割に引き上げるという政府のエネルギー基本計画もあり、この計画を達成するためには今までの設置面積の2~3倍が必要とされています。そのため、空き地や農地への太陽光パネルの設置が重要な課題とされているのです。
出光興産は、次世代営農型太陽光発電システムによる新たな設置場所の開発に挑んでおり、太陽光発電のさらなる普及を図る取り組みを進めています。地域の農業とエネルギーを両立させる試みは、非常に意義深いものであり、持続可能な社会を実現するための大きなステップとなるでしょう。
今後も出光興産の取り組みに注目が集まる中、2023年度のグッドデザイン賞や新エネルギー財団の大賞受賞など、実績が評価されています。YouTubeでは「次世代営農型太陽光発電」についての動画も公開されており、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
再生可能エネルギーと農業の融合が生み出す新たな可能性に、私たちも期待を寄せていきましょう。