LGIMが発表したアクティブ・オーナーシップ・レポート2020年版が示す変化の重要性

LGIMのアクティブ・オーナーシップ・レポート2020年版



2020年、世界の資産運用業界で影響力を持つリーガル・アンド・ジェネラル・インベストメント・マネジメント(LGIM)は、10回目となる「アクティブ・オーナーシップ・レポート」を発表しました。このレポートは、LGIMが投資先企業に対し良い変化をもたらすために行っているエンゲージメント活動を詳細に記録したものです。

エンゲージメントの増加



2020年のエンゲージメント件数は前年比で21%増加し、世界中の4700名以上の取締役の選任に反対票を投じたことが報告されています。この年は、新型コロナウイルスの影響を受けて企業が直面する課題に対する支持や提案が重要視され、LGIMは企業に向けて具体的なサポート内容を含むレターを送付しました。特に役員報酬やガバナンス、所得の不平等、ダイバーシティの向上、気候変動への取り組みが注力されました。

所得の不平等に対する取り組み



LGIMは、役員報酬に関する原則を見直し、従業員の支援に向けた企業の態度を厳しく監視しました。特に、政府や株主からの支援を受けながらも役員ボーナスを維持する企業には反対票を投じるとし、2020年には341件の報酬ポリシー関連の議案のうち128件に反対しました。

ダイバーシティの促進



経営者層におけるジェンダーと人種のダイバーシティ推進についてもLGIMは積極的なエンゲージメントを行い、英国企業で55件の取締役選任案に反対投票を行いました。また、日本でも女性の取締役がいない企業に対して反対の姿勢を示しました。LGIMは2021年より、取締役会の多様性に基づく議決権行使の基準を拡大し、TOPIX mid400企業にも適用する方針です。

気候変動問題への対応



2020年、LGIMのインベストメント・スチュワードシップ・チームは気候変動に関するエンゲージメントを強化し、407件の活動を実施しました。気候影響誓約に基づくプログラムの拡大や、気候関連のリスク評価の新たなフレームワーク「Destination@Risk」を開発することで、企業に対する影響力を強化しています。

行動と影響を促進する政策支援



LGIMは2020年もコーポレートガバナンスやサステナブルな金融政策の実現に向けて、さまざまな政策提言を行い、業界全体のスタンダードの向上に努める姿勢を見せています。特にCOP26でのリーダーシップを通じて、気候変動に関する政策の重要性を訴え続けます。

総括



LGIMの2020年のアクティブ・オーナーシップ・レポートは、企業の持続可能性や社会的影響力の向上に対する姿勢を示しています。投資先企業とのエンゲージメント活動は、単なる利益追求だけでなく、企業の社会的責任を果たすための重要な手法として位置付けられています。将来にわたる影響を考慮し、LGIMは今後もこの取り組みを続け晒していくことが期待されます。

会社情報

会社名
リーガル・アンド・ジェネラル・インベストメント・マネジメント
住所
住所  One Coleman Street, London EC2R 5AA
電話番号
03-5532-1920

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