コア・フードキャラバン「水産編」初開催
2025年度の第3回コア・フードキャラバンが、初となる水産編を開催しました。このイベントは、パルシステム生活協同組合連合会と北海道別海町の野付漁業協同組合が協力し、持続可能な食生産に関する理解を深めることを目的として行われました。
このオンラインイベントには、利用者や役職員からなる75名以上が参加し、産地のリアルな情報をオンラインで体感しました。特に注目されたのは、野付漁協からのライブ中継です。参加者たちは水揚げされたばかりのホタテを目の前にしながら、同協同組合が実践する資源管理型漁業の取り組みについて学ぶことができました。
資源を守り育てる漁業の実践
前半のセッションでは、野付漁協の内藤智明専務理事がホタテを中心とした資源を未来へ遺すための取り組みを発表しました。彼は、「獲る」だけでなく「守り育てる」ことが漁業の本質であると強調しました。野付半島沖は、海流がもたらす栄養に恵まれた漁場であり、ここでは計画的な漁業が行われています。
特に特産のホタテは、4年間かけて自然に育てる「地撒き方式」を用い、漁獲量やサイズに厳格な制限を加えることで、資源の保護と持続可能な漁業の両立を図っています。
森と海をつなぐ植樹活動
また、1988年から始まった植樹活動も野付漁協の重要な取り組みの一つです。この活動は、森の養分が川を通じて海に栄養を供給するという考え方に基づいており、河川沿いでの植樹を促進しています。パルシステムも2001年から協議会を設立し、利用者が参加する植樹ツアーを実施しており、現在までに1万3,000本以上の木が植樹されました。これにより、消費者と生産者が一体となって環境保全に取り組んでいます。
リアルタイムでの水産業の実態
後半は、野付漁協の加工場からのライブ中継が行われ、実際に水揚げされたホタテの手作業での処理や最新の冷凍設備についての詳細が紹介されました。画面越しの試食タイムでは、参加者から盛り上がりを見せ、現地の新鮮なホタテの味を体験することができました。
直面する環境問題と今後の展望
内藤専務理事は、地球温暖化による海水温の上昇が水産資源に与える影響について懸念を表明し、「この時期だからこそ、資源を育てる資源管理型漁業をさらに強化していきたい」との意欲を示しました。パルシステムは今後も、持続可能な水産業と環境保全を支援する活動を続けていくことを明言しています。
これにより、現代の日本の水産業がどのように進化していくのか、その未来についての展望が見えてきました。