新型電源コンバータ発表
2025-07-07 17:20:44

STマイクロエレクトロニクスの新製品が実現する電源のコンパクト化と効率化

STマイクロエレクトロニクスの革新



STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM)は、先日新しいオフライン高電圧コンバータ「VIPer11B」を発表しました。この製品は、照明器具やスマートホーム機器、日常生活に不可欠な家電、さらにはスマートメーターなど、最大8Wの電力を必要とするあらゆるデバイスに最適な電源供給のソリューションを提供します。VIPer11Bは、コンパクトなサイズ、効率性、コスト効果を兼ね備えた革新的なデザインです。

VIPer11Bの機能と利点



この新型コンバータには、多くの先進的な機能が集約されています。VIPer11Bは、外付け部品を最小限に抑えて回路設計を簡略化できるため、部材コストの削減に寄与します。また、800Vのアバランシェ耐性を持つMOSFETを採用しており、特別なスナバ回路なしでの使用が可能です。このデザインにより、電流センシングに関わる抵抗が不要になり、効率的な電力管理が実現します。

さらに、このコンバータには高電圧起動回路が内蔵されているため、必要な外付けキャパシタも不要です。また、周波数ジッタリング機能を備えた発振器が装備されており、電磁両立性(EMC)規制への対応も容易です。これにより、追加のフィルタが必要なくなるため、設計がさらにシンプルになります。

コンパクトさとエコデザイン



VIPer11Bは、SSOP10形状の小型パッケージで提供され、スペースが限られたデバイスでも電源供給が可能です。これは特に、LED照明ドライバやスマート電球など、厳密なサイズ制約がある機器にとって大きな利点です。無負荷時の消費電力は10mW未満に設計されており、パルス・スキッピング動作によって軽負荷時でも高効率を実現しています。

この製品は、エコデザイン規制に応じた厳格な要件にも対応しており、持続可能な電源供給を目指す企業にとって魅力的な選択肢と言えるでしょう。

柔軟な構成



VIPer11Bは、その柔軟性も大きな特徴の一つです。広範なVcc範囲を持ち、トランスの補助巻線や非絶縁型回路構成からも電力供給が可能です。非絶縁型フライバック、降圧、降圧・昇圧の各種回路構成に対応し、一次側または二次側のレギュレータ回路とともに絶縁型フライバックを使用することができます。

高い安全性



本製品は、出力過負荷・過電圧保護、自動リスタート機能、Vccクランプ、サーマル・シャットダウン、ソフト・スタートといった多様な保護機能を備えています。これにより、信頼性と堅牢性の高い電源を確保することができ、370mAのドレイン電流保護の「VIPer113B」と、480mAの電流制限機能を備えた「VIPer114B」という2つのバリエーションが提供されています。

導入と価格



VIPer11Bコンバータは既に量産体制に入り、価格は1000個購入時に約0.56ドルと非常にリーズナブルです。これにより、企業はコストを抑えつつ高性能な電源ソリューションを手に入れることができます。

STマイクロエレクトロニクスの取り組みは、製品の優位性に留まらず、持続可能な開発にも貢献しています。今後の市場展開が非常に楽しみです。


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会社情報

会社名
STマイクロエレクトロニクス
住所
東京都港区港南2-15-1品川インターシティA棟
電話番号
03-5783-8220

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