ヴァレオとNTTデータ、二輪モビリティの新たな時代へ
自動車技術のリーディングプロバイダー、ヴァレオとデジタルビジネスのグローバルリーダーであるNTTデータは、急成長する二輪車と小型モビリティ市場に対応するための戦略的パートナーシップを築いてきました。これにより、両社は革新的なコネクテッド・サービスを通じて二輪車の未来を再定義し、利用者に新たな価値を提供することを目指しています。
このパートナーシップのいよいよ具体的な形として、両社は2024年11月7日から10日までイタリア・ミラノで開催されるEICMA「ミラノ・モーターサイクル・ショー」にて新たな「コネクテッド・クラスター」を発表します。今回の展示では、ヴァレオ、NTTデータ、及びその子会社Transatelが共同で出展し、先進的なインフォテインメントシステムをはじめ、幅広いコネクテッド・サービスが紹介される予定です。
この新たなテクノロジーは、リアルタイムのデータ通信を活用し、ライダーにとっての便益を最大限に引き出すことに寄与します。NTTデータのスマート・エンジニアリング部門責任者であるステファノ・テスタ氏は「ユーザーが必要とするモビリティ・サービスへのシンプルで迅速なアクセスを提供します」と述べ、利便性の向上に自信を示しています。
また、Transatelのビジネス開発担当副社長フィリップ・ヴィニョー氏は、グローバルなコネクテッド・カー展開における専門知識を活かし、二輪車市場への新たなサービスを展開することに期待を寄せています。この取り組みの中核には、安全性が常にあげられ、特に先進ライダー支援システム(ARAS)を介して、利用者の安全性を高めることが目指されています。これにより、事故の減少とともにより良いライディング体験の提供が可能になります。
ヴァレオのシニア技術責任者であるヨアキム・マテス氏は、「安全性は私たちの最優先事項です。ヴァレオの専門知識とNTTデータのデジタル能力を組み合わせ、より安全でスマートなモビリティを創出することに注力しています」と強調しています。
このパートナーシップは、特に新興市場においてコスト効率の高い革新的なソリューションのニーズを捉えており、急成長を遂げつつあるインド市場などにおいても大きな影響を与えるとされています。EICMAショーでの発表が待ち望まれる中、ヴァレオ、NTTデータ、Transatelは、次世代の二輪モビリティに向けた技術革新を積極的に推進していくことでしょう。
最新のイノベーション、並びに展示内容
ヴァレオ CycleeTM PixelRide
この新たなヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)ソリューションは、スマートドックやタッチディスプレイを備え、街と山をシームレスに結びつけます。2メートル離れるとeBikeを自動的にロックする機能も魅力です。
二輪用eAccess Gen1
最大9kWの連続出力を誇るこの空冷式48V電動モーターは、二輪車のパフォーマンスを一新します。
運転支援ソフトウェア
前方衝突回避、死角検知、交通標識認識など、確実な運行管理をサポートする機能が搭載されています。
NTTデータ LAT(LED Assistive Technology)
ライダーに必要な情報を色分けされたLEDシステムで伝え、走行時の安全性を向上させます。
コネクテッド・サービス
バイクのダッシュボードに統合サービスを提供し、利便性を向上させるプラットフォームが構築されています。
Transatel グローバルeSIM接続
IoT機器が200以上の地域でシームレスに接続できるようにします。
このように、ヴァレオとNTTデータ、Transatelの連携は、これからの二輪モビリティの在り方を大きく変革することでしょう。これらの先進技術がどのように日常の移動手段に影響を与えるのか、今後の進展に注目が集まります。