NRIセキュアの新サービス「AI Yellow Team」とは
NRIセキュアテクノロジーズ株式会社は、AIエージェントシステムを構築する企業向けに、新たなセキュリティ対策支援サービス「AI Yellow Team」を発表しました。このサービスは、AI技術が搭載されたシステムの開発初期段階から潜在的な脅威を洗い出し、適切な対策を提案することを目的としています。
AIエージェントシステムの重要性と脅威
現代の情報システムにおいて、AIエージェントはその自律的な実行能力により、企業の中核機能に組み込まれるようになっています。しかし、この新たな技術の発展とともに潜在的な脅威も顕在化しています。たとえば、AIエージェントが不正に操作され、目的が書き換えられてしまうリスクや、自らの権限を用いて攻撃を試みる事例が考えられます。
こうした中、NRIセキュアでは、AIエージェントを利用したシステムにおけるセキュリティの確保がますます重要になると考えています。特に、系統的な脅威可視化とその対策の実施は、AIエージェントシステムで特に重要です。
「AI Yellow Team」の具体的なサービス内容
本サービスは、大きく4つのステップに分かれて進められます。
1.
ヒアリング:設計書を基に、専門家がシステムアーキテクチャや仕様について顧客からのヒアリングを実施します。
2.
可視化:外部システムとの結合を考慮した脅威分析用アーキテクチャやデータフロー図を作成します。
3.
脅威分析:作成した図を基に、システムに対する潜在的な脅威を発見し、それぞれについてリスクの発生と顕在化の過程を分析します。
4.
セキュリティ対策の提示:洗い出された脅威に対する具体的なセキュリティ要件がまとめられ、顧客に提示されます。
このプロセスを通じて、開発チームは潜在的な脅威を理解し、優先度の高い対策を検討することができます。
本サービスの特長
NRIセキュアの「AI Yellow Team」は、次のような特長を持っています:
- - 最新の国際的ガイドラインに基づいた脅威対策:OWASPなどによる最新のセキュリティリスクを考慮し、NRIセキュア独自のナレッジも活用しています。
- - 開発者による容易な把握と対策選定:潜在的な脅威が明確に整理されており、開発者がリスクを簡単に理解し、適切な対策を考えることができます。これは、経営層への説明の際にも役立ちます。
NRIセキュアは今後も、情報セキュリティの強化に向けた製品やサービスの開発を続け、社会全体の情報システム環境の安全性を向上させるために力を尽くしていく方針です。さらに、同社は既存のサービス「AI Red Team」や「AI Blue Team」との連携を強化し、リリース前後における全面的なセキュリティ監視と対策の実施を目指しています。
詳細は、NRIセキュアの公式ウェブサイトで確認できます。
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