教育と福祉の未来を見据えた聖隷福祉事業団の新方針
社会福祉法人 聖隷福祉事業団は、2030年に創立100周年を迎えるにあたり、その新たな挑戦を示した中期事業計画「Vision2030」を策定しました。この計画では、地域に根ざした医療・福祉の提供を持続可能にするために、必要な選択と集中を進めることが基本方針となっています。
計画の策定背景
聖隷福祉事業団がこの計画を策定するに至った背景には、地域の人口構造の変化や人々の多様なニーズに応じたサービス提供の重要性の高まりがあります。また、保健・医療・福祉の連携の重要性が増す中で、組織としての柔軟な人材戦略の見直しや、持続可能な運営が不可欠とされています。この状況に応じた影響を受けつつ、患者や住民にとって価値のあるサービスを提供し続ける姿勢が求められています。
基本方針について
「Vision2030」では、以下の4つの基本方針が定められています。
1.
事業:時代に即した大胆な選択と質の追求
2.
組織:働きがいのある制度の再設計
3.
運営:効率的で生産性の高い運営体制の構築
4.
財務:経営効率を追求し、財務基盤を強化
この方針に沿って、地域のニーズに応じたサービスの提供体制を強化することや、新たな人事制度を導入し組織文化を刷新することが挙げられています。さらには、外国人やシニア層、障がい者を積極的に採用し、多様性に富んだ人材を育成し組織力を強化することで、幅広いニーズに対応していく計画です。
地域との協力とサービスの向上
特に注目すべきは、デジタル技術の活用によるサービスの質向上です。データ管理や記録の電子化を進め、情報の正確性や迅速な共有を実現することで意思決定が円滑になります。この取り組みによって、職員の業務負担軽減のみならず、利用者へのサービスの質も高まることが期待されています。
また、職員の心身の健康を守るための施策が強化され、メンタルヘルスへの配慮がなされることは、長期的なサービス提供において重要な要素です。
理事長のメッセージ
理事長の青木善治氏は、地域に不可欠な医療・福祉を持続的に支えていくための行動指針として本計画の重要性を強調しています。「環境の変化を的確に捉え、進捗を確認しながら必要な見直しを行い、信頼され価値のある存在であり続けるために挑戦を続けて参ります」との決意が示されています。
終わりに
聖隷福祉事業団の「Vision2030」は、医療と福祉の未来に対する希望と覚悟を体現した重要な計画です。地域に根差したサービスの提供、デジタル技術の活用、そして多様な人材の採用により、ますます進化する福祉の現場で、地域社会にとって欠かせない存在としての役割を果たすことが期待されています。
【聖隷福祉事業団 概要】
- - 所在地:静岡県浜松市中央区元城町218番地26
- - 設立:昭和5年(1930年)
- - 理事長:青木善治
- - 事業内容:医療、保健、福祉、介護事業を展開し、1都7県において208施設520事業を運営しています。
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