業界初の潤滑油診断サービスの誕生
出光興産株式会社が、スマートフォンを活用した新たな潤滑油状態診断サービス「Idemitsu Smart OC」を開発し、発表しました。このサービスは、業界でも初めて、スマートフォンと専用アプリを利用して迅速に潤滑油の劣化度や汚損状態を診断するものです。これにより、従来の方法よりも効率的に潤滑油の維持管理が行えるようになりました。
「Idemitsu Smart OC」の仕組み
本サービスの特徴は、少量の潤滑油(たったの2cc)を専用の撮影モジュールに入れて、スマートフォンで撮影するだけで劣化や汚れの度合いを数分で解析できるという点です。撮影環境の影響を受けない高精度な診断が実現されており、ユーザーは簡単な操作で即座に必要なデータを得ることができます。
従来は、潤滑油の状態を評価するには熟練作業者の経験と判断に頼ることが多く、それが人材不足を助長する要因となっていました。しかし「Idemitsu Smart OC」を使用すれば、経験の浅い作業者でも正確な診断が可能となり、業務の効率化が図れます。
環境にも配慮したサービス
この診断サービスは、潤滑油の適正な交換時期を明示することで、部品取り替えの頻度を減少させ、コスト削減だけでなく環境負荷軽減にも貢献します。また、仮に潤滑油が劣化している場合でも、すぐに手を打つことができるため、機械の安定稼働を保つことが可能になります。
さらに、品質管理の効率化が求められる中、現場で即座に定量的なデータを取得できるため、分析機関への診断依頼の回数を削減し、多くの時間を節約できます。
受賞歴と評価
「Idemitsu Smart OC」は、その即時性と労働環境の向上、さらには環境保護への貢献が評価され、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「2025年度グッドデザイン賞」を受賞しました。この賞は、品質やデザイン、社会貢献度が高い商品に与えられるもので、本サービスも社会課題の解決に資するものとして認められました。
最後に
出光興産の潤滑油部門は、「The Heart of Technology」をブランドメッセージに掲げ、今後もモノづくりの現場にさらなる効率性と質を提供し続けることを目指しています。「Idemitsu Smart OC」の導入によって、持続可能な社会の構築にも寄与することが期待されます。モノづくり現場の進化を支えるこの画期的なサービスが、今後も多くの企業に採用されることを楽しみにしています。