全固体電池量産加速
2025-06-30 14:22:56

出光興産、全固体電池用固体電解質量産技術を加速する計画を発表

出光興産が全固体電池材料の量産技術開発を推進



出光興産株式会社が東京で発表したのは、全固体リチウムイオン二次電池に使用される硫化物系固体電解質の量産技術に関する新たな取り組みです。このプロジェクトは、経済産業省により「蓄電池に係る供給確保計画」として正式に認定され、今後の投資が期待されています。

量産技術開発の背景



全固体電池は、電気自動車(EV)や再生可能エネルギーの効率的な蓄電において重要な役割を果たす新しいバッテリー技術です。特に、固体電解質は全固体電池の成否を左右する重要な材料であり、その量産体制の確立が求められています。出光興産は、固体電解質の製造能力を年産十数トンへと引き上げる計画を立てています。

新設備の詳細



千葉県袖ケ浦市にある同社の次世代技術研究所内に位置する第2プラントで行われる本計画は、固体電解質の生産技術の導入・開発・改良を目指し、約11億円の投資が見込まれています。この中から、経済産業省から最大で約6億円の助成が受けられる見込みです。

投資の意義



当社のこの投資は、固体電解質の量産技術開発を促進し、次世代の電池市場における競争力向上に直結します。特に、2024年10月に開始予定の新たな基本設計とは異なる硫化物系固体電解質の技術開発に力を入れることで、政府が推進する蓄電池サプライチェーンの強化にも寄与します。また、今後の市場環境や技術の進展に応じて、さらに3GWh/年相当以上の設備投資を行う判断も検討しています。

これからのスケジュール



出光興産は、今後も固体電解質の性能向上や生産効率の改善に取り組み、2027年から2028年にかけて実用化を目指す全固体電池の市場投入を予想しています。この目標を達成するために、事業のロードマップを明確にし、蓄電池の安定供給を確保するための具現化に努めています。

まとめ



出光興産の新たな取り組みは、電気自動車の普及や再生可能エネルギーの導入促進に必要不可欠な技術であり、今後の日本のゼロエミッション社会の構築にも大きく貢献することが期待されています。固体電解質の量産技術確立に向けたこの計画は、持続可能な経済の実現に向けた重要な一歩です。

【参考】


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会社情報

会社名
出光興産株式会社
住所
東京都千代田区大手町1-2-1
電話番号
03-3213-3115

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