北九州市のスケッター事業、介護の新たな形
北九州市で展開されている介護支援ボランティア事業「スケッター」が、事業開始からわずか半年で1000件以上の応募を超え、その内の約75%が介護未経験者という驚異的な成果を上げています。これにより、地域住民が介護現場でどのように貢献できるかを示す新たなモデルが確立されてきました。
スケッターとは何か
スケッターは2019年に創設された地域互助プラットフォームで、介護に関心がある人が集まり、実際に手を貸す機会を提供することを目的としています。特に特筆すべきは、登録者の多くが介護福祉に関する職務経験がない異業種の人たちで構成されている点です。例えば、学生やアクティブシニアなど、様々な年代の人々が参加し、地域の福祉を支える動きが広がっています。
「スケッター」は、参加資格がない人でもできること(身体介助以外)を通じて福祉に関与する機会を提供しており、その結果、地域の福祉への関心が高まると同時に、様々な業界の人々に新たな関係を築く場を提供しています。
介護未経験者が7割という結果
事業立ち上げからの成果として、登録者の約75%がこれまで介護に関わったことがない人たちで占められています。このことから、多くの人々が「地域の役に立ちたい」という福祉マインドを持っていることが分かります。特に、学生や10〜30代の若者、さらに60〜70代のアクティブシニアが参加していることは、地域社会にとって非常に喜ばしいことです。
介護職員採用の具体例
北九州市との連携協定を結び、介護職員の採用に繋がる実績も確認されています。すでに数カ所の介護事業所では、スケッターを通じて採用が行われており、ニーズに合った人材を確保するための新たな道筋が見えてきました。2024年10月からは、さらに地域資源を活用し、介護シェアリング都市の実現に向けた取り組みが本格化します。
スケッターの今後
北九州市のこのスケッター事業は、今後も他の自治体との連携を強化していく見込みです。すでに東京都や埼玉県、宮城県などとも連携を進めており、地域の特性を生かした幅広い介護支援の可能性を探ります。これにより、日本全体で介護人材の裾野を広げ、質の高い介護サービスを提供し続けることが期待されています。
まとめ
介護ボランティアの「スケッター」は、北九州市において地域住民と介護事業を結びつける重要な役割を果たしています。今後の展開が非常に楽しみであり、地域における介護の在り方がどのように進化していくのか、注目していきたいところです。