大麦スイーツの唯一無二の専門メーカー、ロアの挑戦と成長

大麦スイーツの新たな可能性を探る

株式会社大麦工房ロアは、栃木県足利市を本拠地とし、独自の「大麦スイーツ」を専門に取り扱うメーカーです。大麦の生産が盛んな地域に立地していることから、その特性を最大限に活かし、数々の健康的なスイーツを世に送り出しています。代表取締役社長の浅沼誠司氏が、30年前にお菓子における大麦の可能性を模索し始め、1997年に小麦を一切使用しない「大麦ダクワーズ」を完成させるまでの経緯を紹介します。

大麦と健康

大麦はその栄養価の高さから近年ますます注目を浴びており、特にアメリカの食品医薬品局（FDA）からは「血中コレステロールを下げる」、「心臓病や糖尿病の予防に役立つ」といった健康強調表示が許可されています。また、大麦には食後の血糖値上昇を緩やかにする機能があるとされ、その成分にはギャバも含まれ、ストレスや睡眠に関する問題の改善効果が報告されています。

受賞歴と成長の軌跡

大麦工房ロアは数々の賞を受賞しており、東京商工会議所主催の「勇気ある経営大賞」や栃木県の「とちぎ産業活力大賞」など、地域におけるその貢献と業績が評価されています。2025年には年商45億円、従業員数は200名に達し、大麦業界において確固たる地位を築いています。

地域との連携

大麦工房ロアの成長の要因の一つは、地域と一体となった農業の取り組みです。高齢化が進む農家と協力し、耕作放棄地の再生を目指す「株式会社大麦工房アグリ」を設立し、持続可能な農業を推進しています。大麦は強い作物であり、震災被害を受けた土地の再生にも寄与することで、多くの環境問題にも対処し、地域貢献に努めています。

技術革新と独自商品開発

大麦工房ロアは、独自の技術をもって大麦スイーツを製造しています。小麦粉とは異なる特性を持つ大麦を活かすため、製品ごとに最適な製粉方法や皮のむき方を工夫し、常に新しい商品を開発しています。「大麦ダクワーズ」に始まり、大麦マカロンや大麦栗テリーヌ、焙煎麦めしといった商品が次々と市場に登場しています。

経営理念と今後の展望

「大麦は地球を救う」という理念のもと、地元資源の活用を通じて社会に貢献することを目指し、事業を展開しています。また、農家の減少が続く中で、作物の生産と販売を一体的に行うことで、さらなる可能性を広げる努力を続けています。これからも健康・環境価値を重視し、大麦を通じて人々の生活を豊かにすることに挑戦してまいります。