サザンオールスターズの真実が明らかに!『いわゆる「サザン」について』刊行決定
2023年にデビュー45周年を迎え、精力的に活動を続ける国民的バンド、サザンオールスターズ。その誕生から現在に至るまでの軌跡を、音楽評論家・小貫信昭氏が克明に描き出した書籍『いわゆる「サザン」について』が、2024年8月21日に刊行される。
本書は、40年以上サザンを取材し続けてきた小貫氏だからこそ書けた、サザンオールスターズの歴史の決定版。デビュー曲「勝手にシンドバッド」から最新アルバムまで、楽曲分析はもちろんのこと、メンバーそれぞれの個性や音楽に対する情熱、そしてバンドの歩みを彩る数々のエピソードが、貴重なインタビューや資料を交えて語られる。
特に注目すべきは、桑田佳祐氏への追加インタビュー。本書の執筆がほぼ終わろうという段階で行われたというこのインタビューでは、サザンの歴史を振り返りながら、桑田氏がこれまで語ることのなかった本音や、今後の展望について語っている。
本書では、サザンオールスターズの音楽の魅力、活動休止期間、そして未来への展望まで、多角的に分析されている。音楽ファンならずとも、サザンの音楽に触れたことのある人なら、きっと読み終えた後に新たな発見があるはずだ。
サザンの歴史を紐解く、全10章
本書は、サザンのデビューから現在に至るまでを、10章に分けて解説している。各章では、当時の社会状況や音楽シーンを背景に、サザンの音楽がどのように生まれたのか、どのように変化してきたのかが詳しく解説されている。
第1章:1978年~「勝手にシンドバッド」の衝動と「いとしのエリー」の老獪さ
サザンのデビューから、国民的バンドへと駆け上がるまでの道のりを、代表曲「勝手にシンドバッド」や「いとしのエリー」などを例に挙げながら解説。
第2章:1981年~「ミス・ブランニュー・デイ(MISS BRAND-NEW DAY)」で得た自信
サザンが音楽シーンにおいて確固たる地位を築き始めた時期に焦点を当て、代表曲「ミス・ブランニュー・デイ(MISS BRAND-NEW DAY)」が生まれた背景や、メンバーたちの変化について考察する。
第3章:1985年~2枚組大作『KAMAKURA』は「終わり」の「始まり」
サザンの転換期ともいえるアルバム『KAMAKURA』を題材に、その制作秘話や、当時のメンバーたちの葛藤、そしてサザンの音楽における新たな挑戦について掘り下げる。
第4章:1987年~デビュー10周年 復活を告げる「みんなのうた」
デビュー10周年を迎え、再び精力的な活動を始めたサザンの軌跡を、代表曲「みんなのうた」を例に挙げながら考察。
第5章:1991年~甘くてしょっぱい「涙のキッス」でチャートを席巻
サザンの新たな魅力が爆発した時期に焦点を当て、代表曲「涙のキッス」が生まれた背景や、音楽シーンへの影響について解説する。
第6章:1995年~「マンピーのG★SPOT」誕生の瞬間
サザンの実験的な側面が際立った楽曲「マンピーのG★SPOT」の誕生秘話や、その後のサザンの音楽への影響について分析する。
第7章:1999年~新たな代表曲「TSUNAMI」が描く「侘しさ」とは
サザンの新たな代表曲「TSUNAMI」が生まれた背景や、その楽曲が持つ独特の「侘しさ」について考察する。
第8章:2003年~不退転の覚悟と『キラーストーリート』の充実
サザンの音楽における新たな挑戦と、その後の音楽活動への影響について解説する。
第9章:2008年~スタジアムも泣いた「無期限活動休止」の夜
サザンの無期限活動休止の真相に迫り、その背景や、メンバーたちの決意について考察する。
第10章:2019年~下を向きがちな世の中にこそ“SMILE”を
サザンの復活と、その後の音楽活動について解説する。
終章:2023年~バンドの半世紀へ向け、桑田から届いた本音のメッセージ
サザンの未来について、桑田佳祐氏の言葉を通して考察する。
音楽ファン必読の1冊!
サザンオールスターズの軌跡を、音楽評論家・小貫信昭氏が40年以上もの取材を通して紐解く『いわゆる「サザン」について』。本書を読めば、サザンの音楽の魅力がより深く理解できるだけでなく、彼らの歩んできた道のり、そして未来への展望まで知ることができるだろう。
特に、桑田佳祐氏への追加インタビューは、ファンにとっては必見の内容。これまで語られることのなかった本音や、今後の活動への意気込みが語られている。
本書は、単なるサザンの歴史をまとめた本ではない。音楽、社会、そして人生という、様々な視点からサザンオールスターズというバンドを捉え直す、まさに決定版と言えるだろう。
長年のファンはもちろん、最近サザンに興味を持ち始めた人にとっても、読み応えのある一冊だ。ぜひ手に取ってみてほしい。