小売企業向け新機能OTB管理をリリース
株式会社Bizgemが提供する経営データ一元管理SaaS「ストアレコード」は、OTB(Open-to-Buy)管理機能を新たに導入しました。この機能により、従来の在庫管理や売上見通しがさらに効率化され、小売業界における経営の支援が強化されます。
OTB管理とは何か
OTBは「Open To Buy」の略で、直訳すれば「仕入れのために予算を空けておく」となります。この管理方法は、特に季節性の高いアパレル業界において、仕入れ枠と在庫の適正管理に広く活用されています。OTBの最大の目的は、過剰な在庫を防ぎつつ売上と粗利を最大化させることです。
OTB管理を実施することで、企業は現在の売上進捗に基づいて将来の売上を見越し、粗利率や仕入れ金額を調整することが可能になります。これにより、常に在庫金額を健全な水準に保つことができます。
OTB表の運用上の課題
OTB表を活用した仕入れ管理は、在庫の最適化を実現しますが、運用には多くの課題が存在します。多くの小売企業では、必要なデータを週次で集計し更新する作業が非常に負担となり、OTB管理の重要性を認識していながらも、実際の運用に至らないケースがしばしば見受けられます。また、OTBを適切に機能させるためには、高度なMD(マーチャンダイジング)知識も要求され、その理解が障害となることも少なくありません。
ストアレコードのOTB管理機能とは
新たにリリースされたOTB管理機能では、昨年の実績が自動的に入力され、最新の実績や今後の見通しを登録することで、販売終了日ごとの売上、粗利率、粗利額、原価、仕入れ、在庫の数値が自動で算出・可視化されます。これにより、従来のExcelでの煩雑な集計作業を排除し、より本質的な分析や意思決定に時間を投入できるようになります。
販売終了日別に修正を加えることで、全体の数値も自動的に再計算され、見通しの調整が柔軟に行えるというメリットもあります。たとえば、2025年の夏物在庫について、現状の進捗で順調に消化できるかどうかを昨年度の販売動向に基づいて自動的に予測します。このように、将来の在庫金額も見越して、必要な仕入れや在庫の調整がスムーズに行えるのです。
さらなる展望
今後、ストアレコードは「小売企業に良質な経営を提供する」というテーマのもと、小売業界で求められる経営指標の可視化、分析、意思決定支援に貢献する機能の開発を継続して行っていく予定です。小売業者にとって、経営判断をより迅速に行えるようなシステムの提供を目指します。
小売業界の変化は速く、消費者のニーズも多様化しています。株式会社Bizgemは、これらの変化に対応し、企業の経営を支えるための新たな機能を今後も発表していくでしょう。
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