インド・ケララ州に襲った壊滅的な豪雨
2024年7月30日、インドの最南部・ケララ州ワイナードで発生した豪雨によって、地域が甚大な被害を受けました。
今回の豪雨は、1時間に572ミリという恐ろしい降水量を記録し、数時間のうちに3つの大規模な地滑りが発生。無情にも村々が消え、数多くの地域が孤立状態に陥りました。この事態は、ただの自然災害ではなく、命に関わる深刻な状況を引き起こしています。
被害の状況
8月5日時点で確認された死者数は385人、そして250人以上が行方不明です。8月14日の政府発表によると、流されたり損傷した家屋はなんと1,555棟に達しています。ワイナードでは53の避難所が設けられ、現在でも6,759人が身を寄せていますが、その数は減少傾向にあるとはいえ、多くの人々が依然として厳しい状況に置かれています。
実は、この豪雨の直前、7月10日にはアッサム州でも大規模な洪水が発生しており、ADRAの緊急チームはその対応に追われていました。被災地域のいくつかの村を訪れたADRAのスタッフは、避難所から戻った住民の家がひどい状態であることを見て、驚愕しました。家の壁や床、さらには天井が崩れ去り、住居は生活できる状態ではなくなっています。
支援の必要性
まず第一に、インフラが崩壊した影響で停電が続き、水や食料が不足しています。地元の保健センターは多くの人々の診療に追われ、必要な医療物資が著しく不足している状況です。また、病気が蔓延するリスクも高まっており、それに対する対策が急務です。
ADRAは、以下の支援を行うことを考えています。
1.
栄養のある食事の提供:コミュニティ・キッチンにおいて、避難民に対する炊き出しを実施します。
2.
避難環境の整備:臨時シェルターや環境に配慮したトイレ、懐中電灯、マット、蚊帳、毛布などを配付します。
3.
衛生面の支援:生理用品、バケツ、石鹸、洗剤、消毒薬、歯ブラシや歯磨き粉を含む洗面キットを用意します。
4.
健康面の支援:必要な医薬品、心理的応急処置、さらには献血センターの設立(不足している血液型の献血を呼びかけます)。
クラウドファンディングの開始
困難な状況に置かれているインドの人々をサポートすべく、ADRAはクラウドファンディングを開始しました。世界的なADRAネットワークとの協力のもと、約800万円の寄付を目指しています。また、日本からは100万円の募金を目的にしています。皆さまからの温かいご支援を心よりお願い申し上げます。
【関連リンク】
ADRA日本支部の公式サイト
まとめ
このような難しい状況の中で、世界の人々の助けを必要としているインド・ケララ州の人々に寄り添い、支援を届けることが我々ひとり一人の責任です。ADRAは「ひとつの命から世界を変える」というモットーの下、人種や宗教、政治を超えて人々を支援する活動を行っています。皆さまのご協力をお待ちしております。