『ひと』受賞の理由
2022-03-08 10:00:20

第3回宮崎本大賞受賞の小野寺史宜著『ひと』が描く人間の絆

第3回宮崎本大賞受賞の小野寺史宜著『ひと』が描く人間の絆



2021年に発表された小野寺史宜の小説『ひと』が、この度第3回宮崎本大賞を受賞しました。この賞は、地域の書店や図書館の関係者が集まり、県民に本を通じた地域の魅力を伝えることを目的としています。実行委員長の古賀永一さんによると、宮崎本大賞は「本にまつわる場所に立ち寄るきっかけを作る」という理念のもと、多くの市民が本に親しむ良い機会を提供しているとのことです。

小野寺氏の『ひと』は、シンプルながらも深いタイトルで、読者の想像力を刺激する作品です。この物語は、突如として孤独を抱えた青年・柏木聖輔が主人公です。母の急死により独り立ちすることとなった聖輔が、都会の中で出会った人々との関わりを通じて、自らを見つめ直し、力強く生き抜いていく姿を描いています。特に、コロナ禍を背景に薄れてしまった「人との交流の尊さ」を再認識させる要素が、読者の心に深く響くことでしょう。

物語では、聖輔が大学を中退し、就職のあてもない中で、砂町銀座商店街の惣菜屋で最後の50円のコロッケを譲る出来事をきっかけに、不思議な縁が生まれていきます。これが人とのつながりの重要性を再確認する瞬間であり、彼に新たな道を示すきっかけとなるのです。友情や愛情、助け合いの大切さが詰まったこの小説は、特に今の時代に読まれるべき作品として、多くの本好きから強く勧められています。

書誌情報としては、2021年4月16日に759円(税込)で336ページが刊行され、ISBNは9784396347185です。著者の小野寺史宜は、千葉県出身であり、多くの文学賞を受賞した経歴があります。その才能は、読者に深い感動を与えること間違いなしです。

小野寺氏の著書には、受賞歴のある「裏へ走り蹴り込め」や「ROCKER」などがあり、他にも『ホケツ!』や『家族のシナリオ』といった人気作品があります。最新作には2022年2月10日発売の『いえ』もあり、今後の作品にも期待が寄せられています。

『ひと』を通じて、小野寺氏は人間の絆や孤独を乗り越える力を再認識させてくれます。この素晴らしい物語は、読者にとって出会う価値のある作品です。ぜひ手に取って、聖輔の成長や人との関わりを感じてみてください。

会社情報

会社名
株式会社 祥伝社
住所
東京都千代田区神田神保町3-3神保町SF-Ⅲビル
電話番号
03-3265-2081

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