国際水防ハンドブックが発刊され、日本の水防技術を普及へ

国際水防ハンドブックの発刊



国土交通省が発表したところによると、日本の水防技術を広めることを目的に、米国、英国、オランダなどとの国際連携が実を結び、「国際水防ハンドブック」が12月10日に発刊されました。このハンドブックは、我が国がハード・ソフトの両面で行ってきた治水活動や地域での水防体制、訓練の進め方などの具体的な情報をもとに構築されています。

ハンドブックの意義と内容



この「国際水防ハンドブック(International Handbook on Emergency Management for Flood Defences)」は、洪水に対するリスク管理の基本的な原則や、各国で実践されている成功事例(ベストプラクティス)を盛り込んだ初の国際文書です。国土交通省や米国陸軍工兵隊、英国環境庁、オランダのインフラ・水管理省など、4か国の関連機関が連携し、日本からは土木研究所の板垣修氏と三重河川国道事務所の時岡利和氏が参加しました。このプロジェクトには、世界12ヶ国の産学官の71名がボランティアとして関与し、共同で執筆・編集を行いました。

ハンドブックには、土のうの作り方や積み方などの具体的な水防工法の解説、地域が主体となった訓練の方法が詳述されています。これにより、洪水被害の軽減に向けた国際的な協力の促進が期待されています。

今後の展開



このハンドブックは、国際協力を通じて、特に洪水被害に悩む国々において、水防活動や人材の育成に役立つことが見込まれています。また、災害時におけるリスク管理能力の向上が求められる中で、このような文書が役立つことは間違いありません。

ハンドブックの詳細は、オランダのインフラ・水管理省のウェブサイトからも確認できます。国際的な災害対策の一環としてのこの取り組みは、研究者や実務者だけでなく、一般市民にとっても有益な情報源となるでしょう。今後も日本の水防技術が国内外で活用されていくことを期待しています。

お問い合わせ



このプロジェクトについての詳細は、国土交通省水管理・国土保全局河川計画課の国際室までお問い合わせください。電話番号は(03)5253-8111です。

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