IBM iの自動認識技術
2025-08-01 13:16:22

アミフィアブルが開発したIBM iシステム自動読み取り技術とは

アミフィアブルが実現したIBM iシステムの自動認識技術



アミフィアブル株式会社は、IBM i(旧名AS/400)システムの操作画面を自動的に認識し、情報を読み取る新しい技術を開発しました。その成果を論文にまとめ、7th International Conference on Image, Video and Signal Processing(IVSP 2025)で発表しました。本記事では、この技術の内容やその方向性について詳細に解説します。

論文の概要


論文タイトルは「AS400-DET: IBM i(旧AS/400)向けの画面自動認識システムの提案」。著者は野村尚新氏、Quan Minh Bui氏、Thanh Tran氏、Son T. Luu氏の4名です。論文リンクはこちらから(AS400-DET)。

背景と目的


IBM iは、その高い信頼性とセキュリティから、多くの大企業に採用されている基幹業務システムです。しかし、その独自のインターフェースのために、自動化による操作テストはこれまで難しいとされてきました。結果的に、操作テストは人手による作業が必要であり、多くの時間と手間がかかっていました。そこで、アミフィアブルはこの課題を解決するために自動読み取り技術の開発に着手しました。

技術の具体的な内容


アミフィアブルでは、約1,000枚の操作画面画像をWeb上で収集し、それにアノテーションを行い、深層学習モデルを構築しました。このモデルを使うことで、画面の中にある「文字入力欄」や「ボタン」などの位置をAIにより識別することが可能になりました。特に重要なのは、このシステムが日本語の画面にも対応している点です。

この技術は、既に導入が進んでいる日本企業のレガシーシステムにも活用でき、操作テストの自動化が実現することで、時間や工数の削減が期待されています。認識率は84%に達しており、認識にかかる時間はわずか1秒未満です。

期待される効果


今後、アミフィアブルはこの技術のさらなる研究を進め、業務で使用されているIBM iシステムへの実用化を目指します。この技術が実用化されれば、これまで人手で行っていた操作テストや操作の支援がAIによって自動化されるため、業務の効率化が図られるでしょう。特にミッションクリティカルな業務を支える機能として、その重要性は増すばかりです。

著者のプロフィール


  • - 野村尚新: ヨーク大学哲学部卒業後、東北大学大学院で修士課程を修了。その後、国立情報学研究所で様々な研究に従事し、2021年からアミフィアブルに入社。
  • - Quan Minh Bui: 北陸先端科学技術大学院大学博士課程修了。アミフィアブルに入社後、AIチームの中核メンバーとして研究開発に貢献。

アミフィアブル株式会社について


アミフィアブルは「差別化されたAIテクノロジーから世界に新しい価値を提供する」ことを企業ミッションとして掲げ、AIを搭載したテスト工程自動化プラットフォーム「MLET.II」の開発と運用を行っています。このプラットフォームは特許も取得しており、全国の企業でのソフトウェア開発の効率化と品質向上に寄与しています。

今後もアミフィアブルの取り組みから目が離せません。技術の実用化に向けて、さらなる発展が期待されます。


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会社情報

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アミフィアブル株式会社
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