行政のデジタル化とAI活用が加速!令和6年度国家予算における官公庁入札トレンド
令和6年度の国家予算は112兆円を超え、2年連続で110兆円を超える規模となりました。この予算は、経済復興、環境対策、デジタル化の推進、防衛強化、社会保障の充実など、多岐にわたる課題に対応するための資金配分を行っています。
今回は、入札情報速報サービス「NJSS」を運営する株式会社うるるが発表した「令和6年度の国家予算トレンドとデータで見る官公庁入札」から、注目すべき入札トレンドについて解説します。
DX・地域創生分野の注目ポイント
令和6年度の国家予算では、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が大きな柱となっています。行政システムのデジタル化、オンライン公共サービスプラットフォームの開発、リモートワークや地方移住を支援するインフラ整備などが積極的に進められています。
「NJSS」の調査結果によると、DX・地域創生分野の直近1年間の公示案件数は2,787件にのぼり、「デジタル社会推進(DX)」が最も多いカテゴリーとなっています。これは、行政と社会全体のデジタル化が強力に推進されていることを示しています。
さらに、生成AI活用、テレワーク推進、地域経済活性化といったキーワードを含む案件も多く、デジタル技術を活用した地域振興と新しい働き方の導入が進んでいることがわかります。
入札形式の変化
入札形式においては、DX・地方創生分野の各カテゴリとも半数以上が競争性のある入札形式で実施されています。これは、透明性が高く、より多くの企業が参加しやすい環境が整いつつあることを意味します。
特に、「デジタル社会推進(DX)」や「生成AI活用」では、一般競争入札と随意契約が多く見られます。これは、柔軟な調達を進めることで、最新技術や革新的なアイデアを取り入れやすいようにするための戦略と考えられます。
具体的な入札案件例
「NJSS」では、具体的な入札案件の例として、以下のものが挙げられています。
デジタル社会推進(DX)
マイナポータル及びマイナンバーカード利用・活用促進に係る広報業務
自治体DX(システム標準化・共通化)支援体制整備事業
都市計画図書等デジタル化業務委託
生成AI活用
令和5年度「未来の教室」実証事業(生成AIを用いた教育サービスの検証)
AIを用いたFAQ検索システム構築・導入業務委託
教育庁AIチャットボット構築委託
テレワーク推進
令和5年度テレワーク移住者交流会等実施業務
目黒区教育ICT環境整備及び利活用推進支援業務委託
甲賀市ワーク・ライフ・バランス推進事業業務委託
地域経済活性化
地方創生SDGs官民連携プラットフォーム運営等委託業務
令和5年度 観光振興の土台づくりに向けた地域振興・連携促進事業
本巣市デジタル田園都市国家構想総合戦略策定支援業務
まとめ
令和6年度の国家予算は、DX推進、生成AI活用、エネルギー転換、観光インフラ整備など、日本の社会を大きく変革する施策に重点が置かれています。これらの施策は、入札を通じて競争性と透明性を確保しながら、経済と社会の持続可能な未来を支えるための重要な取り組みとなります。
「NJSS」は、入札に関するデータやトレンドを広く共有することで、入札の透明性を高め、受注機会の増大に貢献していきます。
入札情報速報サービス「NJSS」について
「NJSS」は、全国8,400機関の入札情報を網羅した業務支援サービスです。役務から物品、建設・工事まで、あらゆる分野の入札情報が検索可能です。クラウドワーカーによる目視・手作業での情報収集により、プログラムだけでは取得できない情報も網羅しており、業界内で高い信頼を獲得しています。
株式会社うるるについて
株式会社うるるは、労働力不足問題解決のリーディングカンパニーとして、複数のSaaSを展開しています。電話代行サービス「fondesk(フォンデスク)」、幼稚園・保育園向け写真販売システム「えんフォト」、出張撮影サービス「OurPhoto(アワーフォト)」など、多岐にわたるサービスを提供しています。
参考文献
令和6年度 国家予算トレンド 記事URL