姉弟の共同プログラム
2025-10-20 07:02:20

姉弟共創プログラムがもたらす「語る力」と「回復」の新たな道筋

姉弟による革新的なプログラムが始まる



栃木県佐野市に拠点を置くNPO法人エコロジーオンラインが新たに立ち上げた「姉弟共同プログラム」は、東京大学での当事者研究をリードする上岡陽江氏と、失語症支援に特化した活動を展開する兄の上岡裕氏が共同で運営するものです。このプログラムは、依存症や失語症というテーマを軸に「語ること」「支え合うこと」の重要性を学び合うことで、多様なコミュニケーションの形を探求することを目的としています。

当事者研究の意義



当事者研究とは、精神障害を抱える個人が直面する「困りごと」を友人や仲間とシェアし、有効な解決策を共に探る自助活動のことです。このプロセスでは、専門家に依存せず、自分自身が自分の問題の主人公となることを目指します。ユーモアを交えつつ具体的な対処法を模索する姿勢が、参加者の積極的な関与を促します。

北海道で発祥した「べてるの家」を皮切りに、当事者研究は現在、発達障害や依存症、教育といった多方面に広がりを見せており、大学での研究テーマとしても注目を浴びています。

プログラムの内容



プログラムには以下のような内容が含まれています:

1. オンライン姉弟トークセッション



タイトル:『回復と語る力を紡ぐ ~当事者研究と失語症支援のかけ橋~』
このセッションでは、姉弟それぞれが短い講演を行った後、参加者が「言葉以外のコミュニケーション」を体験する機会を提供します。

2. 里山ハイブリッド・トーク



タイトル:『自然×回復×言葉の再構築 in 里山』
自然環境を舞台にしたこのイベントは、非言語的な表現方法を通じて地域住民や支援者、当事者が共に対話する新たな形のコミュニケーションを探ります。

3. 「失語×当事者研究」ミニ・ワークショップ連続講座



このプログラムは理論と実践を組み合わせ、段階的に学ぶオンライン研修型の講座です。失語症に関する実践的な知識を深めながら、当事者研究の視点を取り入れた内容となっています。

背景と課題



依存症や失語症に苦しむ人々が回復を目指す場合、医療やサポートの枠を超えた「安心して語る場」が重要です。しかし、現代の社会では当事者の声が十分に反映されないことが多いのが実情です。このプログラムは、当事者研究と失語症支援の両方の知見を融合させることで、誰もが「語る力」を取り戻す社会を目指しています。

上岡陽江のプロフィールと活動



上岡陽江氏は、ダルク女性ハウスのコーディネーターであり、精神保健福祉士でもあります。10代から薬物依存や摂食障害を経験し、20代半ばで回復プログラムに参加。1991年に女性専用のダルクハウスを設立し、依存症のある母親とその子どもたちへの包括的な支援を行っています。また、東京大学熊谷研究室の協力研究員としても活動しており、国連の麻薬特別総会にも政府代表団の顧問として参加しています。

弟の上岡裕氏と共に、ハームリダクション東京の活動にも力を入れています。彼らの活動は、地域に根差した新たな支援モデルとして、多くの期待が寄せられています。

お問い合わせ


NPO法人エコロジーオンライン
〒327-0832 栃木県佐野市植上町1331-6
公式ウェブサイト
Tel & Fax: 0283-23-9758
E-mail:[email protected]


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会社情報

会社名
特定非営利活動法人エコロジーオンライン
住所
栃木県佐野市植上町1331-6
電話番号
0283-23-9758

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