EMINTでEMI対策
2021-03-31 10:30:02

AIを活用したEMI対策ソフト「EMINT」登場:電子機器開発の新時代

AIを活用したEMI対策専用ソフト「EMINT」の登場



近年、電子機器は急速に高機能化を進めており、その結果、多岐にわたる産業での利用が増加しています。電気自動車(EV)、自動運転技術、5G通信、さらにはコネクテッド医療機器など、これらの高度な技術は同様の課題に直面しています。それは、EMI(電磁干渉)対策の難しさです。特に、電子機器の複雑化が進む中で、EMI対策に関する知見が組織內で十分に生かされていないという問題があります。

EMI対策の必要性



EMI対策は、製品開発の際に一定の基準を満たすための重要な工程です。特に、EMI試験は厳格な規制に準拠して行われる必要があり、基準値をクリアできない場合、多くの手間と時間がかかるノイズ対策が求められます。これにより、部品の交換や配線の見直し、ノイズ対策部品の追加などを行う必要がありますが、これらのノウハウは特定のエンジニアに依存していることが多く、組織全体に知見が還元されにくい状況です。

「EMINT」の概要と特長



東陽テクニカが開発した新しいEMI対策アシストソフトウェア「EMINT」は、このような課題を解決するために設計されました。「EMINT」はエンジニアたちが蓄積してきた知識を体系的に集約し、AIを利用してそれに関連する技術情報や測定データを効果的に提示します。これにより、過去のデータを基にした効率的なEMI対策が可能となり、工数の削減に繋がります。また、エンジニア同士で得られた知識を共有することで、技術の営養を図ることもできます。

主な機能


1. AIによる対策アシスト:過去の測定データから、対策対象のノイズと類似したノイズのデータを引き出し、参考にすることができます。また、製品に使用されている各部品の動作周波数をリスト化し、問題の原因となる部品を特定します。

2. デジタルシフトの促進:メタデータやファイル名を利用したデータ検索機能が向上し、更に測定データにコメントを追加したり他のデータとのリンクを設定したりすることができます。

3. データの自由な管理:エンジニアは任意のデータを「プロジェクト」としてグループ化し、自由に管理できます。この機能により、作業の効率化が期待されます。

4. 他ソフトとの連携:EMI計測評価ソフト「EPX/RE」とのデータ連携を通じて、EMI対策をさらに強化します。

企業としてのビジョン



東陽テクニカは1953年に設立され、世界最先端の計測機器の輸入や開発に取り組んできました。「EMINT」は、その取り組みの一環として開発され、企業内での知見を最大限に生かすことを目指しています。同社は5Gや自動運転車の開発支援を通じ、安全で環境に優しい社会の実現を推進しています。

「EMINT」は、EMI対策の効率化に加え、企業内での知識の共有や人材育成にも重大な影響を与えることでしょう。今後も、EMI対策関連ソフトウェアのデータ連携を拡大し、効率的な作業を実現するための新機能を追加していく予定です。

会社情報

会社名
株式会社東陽テクニカ
住所
東京都中央区八重洲1-1-6
電話番号
03-3279-0771

関連リンク

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