ACL 2026採択の成果
2026-05-27 10:27:54

朝日新聞社の研究論文がACL 2026に見事採択される

朝日新聞社の研究が国際会議ACL 2026に認められる



株式会社朝日新聞社は、メディア研究開発センターのメンバーが執筆した研究論文が、自然言語処理の権威ある国際会議「ACL 2026」の本会議に採択されたことを発表しました。本論文は、メディア研究開発センターに所属していた川畑輝が主著者となっており、大規模言語モデル(LLM)が生成する回答の評価手法について、新たな視点を提示しています。

新たな課題とその解決策


生成AIの普及が進む今日、AIから得られる回答の質をどう評価するかが重要な焦点となっています。本研究では、AI評価をより正確に行うための手法を提案し、生成AIの信頼性を高めることを目指しています。

言語モデルの出力を評価する場合、重要なのは「どの観点から評価するべきか」を整理した評価基準、いわゆるルーブリックを使用することです。このルーブリックを使うことで、評価におけるばらつきを減少させ、安定した評価が実現可能です。しかし、質の高いルーブリックを手作業で作成するには、相当な時間とコストがかかるという問題もあります。さらに、質の低いルーブリックは評価を誤らせる可能性があることも確認されています。

協調して学ぶ新手法「C2」


川畑をはじめとする研究者たちは、こうした課題に対し、2つの異なるAIが連携して学ぶ仕組み「Cooperative yet Critical reward modeling(C2)」を導入しました。この手法の鍵となるのは、ある問いに対して2つの異なる答えと、その優劣を示すデータ(2値選好データ)の利用です。

この仕組みは、役割ごとに異なる2つのAIから成ります。「ルーブリックを提案するAI」と、「そのルーブリックを用いて答えの優劣を判定するAI」という構成です。

まず、提案役のAIが様々なルーブリックを生成します。それを元に判定役が評価を行い、正解に近い評価をしたものを「良いルーブリック」、逆に遠ざかったものを「悪いルーブリック」として、自動的にペアデータを集めます。このペアデータを元に両者が共同で学ぶことで、提案役は効果的なルーブリックを生み出し、判定役は質の低いルーブリックを鵜呑みにすることなく、適切に判断できるようになります。

従来手法を上回る性能を実証


実験の結果、この手法は従来の手法よりも高い精度で評価を行えることが確認されました。さらに、C2の枠組み内で学習したモデルは、従来のAIの約4倍の規模で構築されたルーブリックを参照する設定と同等の性能に達することも示されました。

朝日新聞社の取り組み


朝日新聞社は、最先端のテクノロジー、特にAIに関する研究を積極的に推進し、社内外でのLLM技術の利活用やデジタルトランスフォーメーション(DX)に貢献すべく取り組んでいます。

本論文は、今後のAI研究の発展に寄与することが期待されており、自然言語処理の分野において新たなパラダイムを提示しています。

論文詳細


  • - 著者: Akira Kawabata, Saku Sugawara
  • - タイトル: C2: Scalable Rubric-Augmented Reward Modeling from Binary Preferences
  • - 発表: 第64回 ACL会議 (ACL 2026), サンディエゴ, アメリカ, 2026年7月

ACLについて


ACL(Association for Computational Linguistics)とは、自然言語処理の分野における重要な国際会議であり、2026年7月2日から7日まで米国カリフォルニア州サンディエゴで開催されます。

メディア研究開発センター


2021年4月に発足したメディア研究開発センターは、AIなどの先進技術を駆使し、新聞社としての特性を活かしつつ、多様なメディア資源を用いた研究開発を進めています。


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会社情報

会社名
株式会社朝日新聞社
住所
東京都中央区築地5-3-2(東京本社)
電話番号
03-3545-0131

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