顔認証システムによる鍵管理BOXの登場
建設業界は近年、働き方改革や業務効率化が求められています。しかし、アナログな管理が多く、鍵の貸し出しや管理に多大な労力がかかっているのが現状です。これに対し、株式会社キッズウェイと大林組が共同で、「顔認証システムFACEmaⓇ管理BOXシリーズ鍵管理BOXモデル」を開発しています。この新しいシステムは、鍵の管理業務を省人化・効率化することを目的としています。
開発の背景
建設業界では人手不足が深刻な問題となっており、業務のデジタル化は急務です。従来の鍵管理は、帳票を用いたアナログな方法が主流で、貸出や返却時に多くの人的リソースが必要です。特に始業終業の時間には負担が増し、正確な本人確認も不可欠であり、セキュリティ対策も求められます。
こうした背景から、キッズウェイは大林組との提携により、既存の顔認証システムを応用し、従来の鍵管理業務を効率化する「鍵管理BOX」を開発することになりました。検討の結果、顔認証技術を利用したこのシステムが、鍵管理の最適なソリューションであるといえます。
鍵管理BOXの機能
このシステムは、認証端末と鍵の保管端末が連携するサービスです。事前に顔を登録したユーザーは、認証端末に顔をかざすことで鍵を取得できます。さらに、取得した鍵や返却の履歴は自動で記録され、従来の手動での帳簿管理が不要になります。これは、ペーパーレス化を進める大きな一歩です。
また、本機には通信ユニットが搭載されており、電源があればすぐに運用が可能です。現場間で鍵を持ち回りすることも容易で、柔軟性があります。
利用の流れ
1. 作業者が作業者情報を登録する。
2. 管理者が各作業者に開扉権を付与。
3. 作業者が認証端末に顔をかざして必要な鍵を受け取る。
4. 作業者が鍵を返却後、返却履歴も自動保存される。
特長とメリット
「誰が、いつ、どの鍵を持ち出したか」という履歴が自動で保存されることで、鍵管理の手間が大幅に省かれます。また、管理者は遠隔地から開扉状況を確認でき、鍵の管理が可視化されます。これにより、別の現場での紛失や盗難の問題にも迅速に対処できるでしょう。
さらに、各鍵の貸出履歴をチェックできるため、重機などの使用状況管理にも役立ちます。コスト削減の観点からも大きな効果が期待できるでしょう。
企業情報
株式会社キッズウェイ
株式会社キッズウェイは、愛知県瀬戸市に本社を置き、IoTレンタル事業とインターネットサービス事業を展開している企業です。彼らは建設業界の生産性向上を目指し、常に新しいサービスやソリューションの提供に力を入れています。
株式会社大林組
大林組は、東京都港区に本社を持つ国内外で幅広く事業を展開している建設企業です。設立から100年以上にわたり、技術の向上と業務プロセスの革新を掲げ、建設業界の発展に貢献しています。
この新しい鍵管理BOXシステムは、建設現場における鍵管理の在り方を大きく変える可能性を秘めており、今冬に予定されているレンタル提供が待ち遠しい限りです。