新たな医療業務の効率化を実現する「てまさく」の登場

医療機関や薬局の窓口業務が、オンライン資格確認の導入によって劇的に進化しようとしています。その中心となるのは、三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社（MDIS）が開発した新しい端末「てまさく」です。この端末は、マイナンバーカードを利用した資格確認のプロセスを大幅に簡素化し、医療機関の負担を軽減することが期待されています。

オンライン資格確認制度とは？

オンライン資格確認は、2021年3月から導入された制度で、マイナンバーカードを用いた方法や、健康保険証の番号を入力することで、医療機関や薬局から迅速に医療保険の資格情報を確認できる仕組みです。このシステムにより、医療機関の窓口での作業が簡素化され、より効率的な運用が可能となります。

「てまさく」の特長

「てまさく」は、様々な機能を備えた専用端末です。主な特長を以下にまとめます。

1. 顔認証付きカードリーダーとの接続

「てまさく」は、顔認証機能を搭載したカードリーダーと接続可能なため、安全性と迅速性を兼ね備えています。これにより、医療機関はマイナンバーカードを安全に使用でき、その対応の煩わしさを軽減できます。また、コンパクトなノートパソコンタイプで、設置のしやすさも魅力です。

2. 便利な自動アップデート機能

「てまさく」は、独自のソフトウェアアップデート機能を備えており、運用の手間を省くことを目指しています。従来のようにメンテナンス要員が訪れる必要がなく、リモートでのメンテナンスを実現します。これにより、最新の機能が簡単にインストールできるようになります。

3. 様々な拡張機能の提供

今後予定されている「てまさく」の拡張機能は、医療機関の業務効率化を更に進めます。公費負担証書の文字を読み取る「OCRモデル」や、手書きの問診票を自動で入力する「らくかけくんモデル」、ネットワーク上で安全に文書をやりとりする「文書交換サービス機能」など、多岐にわたる機能が予定されています。

発売情報と仕様

「てまさく」は、今後の発売スケジュールに従い、各種モデルが展開されます。基本の「ベースモデル」を含む複数のモデルが用意され、ユーザーはニーズに応じて選択できます。また、購入の際の価格については、取扱い代理店にお問い合わせが必要です。

仕様

- ハードウェア: HP Probook 450 G7またはHP Elite Dragonfly
- OS: Windows 10 IoT Enterprise 2019 LTSC
- 業務ソフトウェア: マイナンバーカード処理やオンライン資格確認連携ソフトなどを搭載

まとめ

このように「てまさく」は、医療現場におけるオンライン資格確認制度の促進と業務効率化に貢献するものです。三菱電機インフォメーションシステムズの技術により、患者や医療機関関係者の負担を軽減し、より良い医療サービスの提供を目指しています。今後、医療業界においてどのように普及していくのか、その動向に注目です。