KongとScalarのパートナーシップの全貌
2023年、Kong株式会社(東京都港区)が、データマネジメントの革新を目指す株式会社Scalar(東京都新宿区)とのパートナーシップ契約を締結したことが明らかになりました。この協力関係は、両社が提供する技術を融合させ、企業のデジタル変革(DX)を推進するための新しい基盤を築くことを目的としています。
APIとデータ基盤の重要性
デジタル変革が進む現代において、APIの役割は従来の技術インターフェースにとどまりません。企業がデータの連携やアプリケーションの統合を実現するための中心的な存在となっています。Kongは、APIマネジメントとAIコネクティビティの統合プラットフォームを提供し、国内外の企業に「APIファースト」な開発環境をサポートしています。
一方、Scalarは「データマネジメントの未来を創造する」というビジョンのもと、強力な技術製品を展開しています。特に、Transactional and Analytical Processingを統合したUniversal HTAPエンジン「ScalarDB」や、データ改ざんを検知する「ScalarDL」など、データの信頼性を支える技術を開発しています。これにより、データ駆動型社会におけるシステムの根幹を支えています。
パートナーシップのもたらす価値
この新たなパートナーシップがもたらす価値は多岐にわたります。まず、KongのAPIマネジメントとScalarの分散データプラットフォームの組み合わせにより、企業は安全で拡張性の高いAPI基盤と、信頼に足るデータ管理基盤を同時に構築できるようになります。
また、AI時代におけるコネクティビティの実現に向けて、両社の技術は欠かせません。AIエージェントが安定して機能するためには、リアルタイムで複数のサービスやデータソースを結びつけるAPIと接続技術が必要です。KongとScalarは、この点でも包括的なサポートを提供します。
さらに、Scalarは内製開発人材の育成サービスも開始し、企業がKongの技術を主体的に活用できる人材を育成します。この取り組みにより、企業はAPI戦略の内製化を進め、持続的な技術力の向上を図ることが可能となります。
新たな教育プログラムの浸透
Scalarが提供する内製化支援サービスは、AI駆動のマイクロサービスAPI基盤を企業が自ら設計・運用できる体制を構築するためのものです。このプログラムでは、実際の企業の既存システムを使って、AIエージェントにより問題分析や課題抽出を行い、マイクロサービス化やAPI化へのロードマップを策定します。
参加者は、APIをAI駆動開発で構築し、その後、Kongを用いたAPI設計や運用のベストプラクティスを学びます。このような実践的な学習を通じて、依存することなく自社でAPI戦略を推進できるようになるのです。
今後の展望
KongとScalarのパートナーシップは、日本企業のDXを強力に後押ししていくことでしょう。両社はAPI導入支援、運用支援、データ統合、さらにはAIを活用した価値創造まで、包括的なサポート体制を整えていきます。
将来的には、より信頼性の高いデータを基盤にした新たなユースケースの創出や、企業それぞれが持つ特性に応じた最適な接続戦略を基にしたソリューション開発を推進することが期待されています。
Kong株式会社代表取締役社長の有泉大樹氏は、「Scalarとのパートナーシップを通じて、APIファーストのビジョンを更に深化させ、AI時代の企業に必要とされる架け橋になりたい」と述べています。
Scalar代表取締役CEOの深津航氏も、「この協業により、次世代DX基盤を提供できることが嬉しい」と語るなど、今後の展開に期待が寄せられています。
まとめ
KongとScalarの協業による新たな基盤は、多くの企業にとってデジタル変革の強力な後押しとなるでしょう。両社が提供する技術の融合は、APIとデータの信頼性を兼ね備えた最前線のソリューションを生み出すことで、企業の未来を照らす重要な一歩となります。