新登場!水分計
2018-10-21 17:59:56
新登場!高速応答ハンディ微量水分計「FalconTrace mini」
画期的な技術を搭載した新型水分計
ボールウェーブ株式会社が新たに発表した「FalconTrace mini (FT-300WT)」は、業界を変革するハンディタイプの微量水分計です。この製品は、半導体デバイスやリチウムイオン電池の製造現場において、極めて重要な役割を果たします。特に、材料ガスに含まれる水分を1ppm以下に抑えることが求められるため、その高い感度が期待されています。
製造工程における課題
近年、半導体の集積化や微細化が進む中、製造工程で用いる材料ガスの水分管理がますます重要になっています。しかし、これまでの微量水分計は大型で高価な光学式測定器しかなく、製造ラインへの導入が難しい状況でした。また、応答速度が遅いため、製造プロセスのリアルタイム制御には適していなかったのです。
リチウムイオン電池の製造工程でも同様の問題があります。特に、電極材料がフィルム基材にウェットコーティングされ、その後乾燥するプロセスでは、残留する水分が最終製品のパフォーマンスや寿命に悪影響を及ぼします。このため、これらの過程は「スーパードライルーム」と呼ばれる超乾燥環境で行われることが一般的です。しかし、従来の微量水分計はその応答速度に欠け、スーパードライルームの適切な制御が実現できませんでした。
FalconTrace miniの特長
このような課題を受けてボールウェーブが開発したFalconTrace miniは、独自の「ボールSAW(弾性表面波)センサ」を採用しています。このセンサは、物理学の常識を超えた球形状のSAWの長距離伝搬現象を活用したもので、極めて高速かつ高感度なガスセンサとしての性能を誇ります。
顕著なのはそのサイズです。センサ本体の直径はわずか3.3mmですが、それにより半導体製造ラインやリチウムイオン電池製造ラインに容易に統合できる利便性があります。また、応答速度が非常に速く、センサセルの体積も小さいため、水分量の変動には1秒以内で反応し、正確な値をリアルタイムでモニタリング可能です。
環境への寄与
ボールウェーブは、FalconTrace miniの開発により工業用途向けの微量水分計に留まらず、小型高感度の水素ガスセンサやハンディ・ガスクロマトグラフといった新たな技術も追求しています。これを通じて水素社会の実現や、環境の安全性に寄与することを目指します。
発売情報
FalconTrace miniの出荷開始は2018年11月で、詳細な仕様については公式サイトを参照することができます。ボールウェーブは、今後も業界の課題を解決し、新技術を提供し続ける予定です。
お問い合わせは、ボールウェーブ株式会社営業部までご連絡ください。
会社情報
- 会社名
-
ボールウェーブ株式会社
- 住所
- 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉6−6−40T-Biz 501
- 電話番号
-
022-302-6659